クウェートでサイバー犯罪の件数が、大変な速度で増加。市民は脅迫や盗難の脅威にさらされているとクウェート内部省が警告していると『Arab Times』が報じた。内部省のスポークスパーソン、ブリガディエル・モハメド・ハシム・アルサバーがプレスリリースを発表した警告では、さらに一般犯罪捜査部の技術部が作成した報告書も明らかにしている。これによると、クウェートは現在、国家としてだけではなく、アラブ・イスラム地域で初めて、いくつかのサイバー関連問題に直面しているという。またクウェートのインターネットユーザの中には、自分たちがサイバー空間で行っている行為が法律に反していることに気付いていない人もいるとのことだ。そのため、内部省では、国民の意識を高めるためのキャンペーンの開始を決定した。対象は盗難や脅迫、その他サイバー犯罪についてだ。「被害者の多くは"良心を持たない"相手に個人情報を渡していることに気付いていない」と警告しているが、これはPCに保管したクレジットカード情報などが、ハッカーによって盗まれていることを指しているようだ。一般犯罪捜査部では多数のサイバー犯罪に対処していて、実際に数人の逮捕者も出ているという。また、イスラム教国ならではの警告もある。アダルトサイトをはじめ、最近、明らかになった文化問題や出会い系、結婚サイトなど、"道徳"に反するサイトに関してだ。クウェート大使館のウェブサイトによると、クウェートの国教はイスラム教だ。国民の大半はイスラム教徒が85%を占めるとの統計結果もある。ほとんどの結婚は親や仲人が決めるもので、出会い系サイトや結婚サイトの登場は、比較的新しい現象だ。結婚までは男女とも異性と交際することを禁じられているため、チャットルームやソーシャルネットワーキングサイト(SNS)の利用増加も最近のものだ。インターネットで出会った相手と実際に会いたいと考えるユーザはまだまだ少ないようだが、アルサバーが「ウェブサイトの中には、市民にイスラム教の教えに反する非道徳的な行為を行うことを勧めているものもある」と、プレスリリースで糾弾しているように、問題視されている。内部省ではクウェートのイメージを保つためにも、これらのウェブサイトの持ち主を処罰する必要についても触れている。SNS利用については、ユーザが自分の画像を公開する危険について指摘。ユーザが知らないうちにSNSサイトから獲得された画像がさらに編集され…【執筆:バンクーバー新報 西川桂子】──※ この記事は Scan購読会員向け記事をダイジェスト掲載しました購読会員登録案内 http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?w02_ssw