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2018.09.20(木)

現役ペンテスト技術者が選ぶ 使えるセキュリティツール(13) 「RainbowCrack」

このコーナーでは、現役のペネトレーションテスト技術者が、使えるセキュリティツールを、ペンテストの現場の視点から紹介します。

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このコーナーでは、現役のペネトレーションテスト技術者が、使えるセキュリティツールを、ペンテストの現場の視点から紹介します。

・名称…RainbowCrack
・分野…オフラインパスワードクラッカー(ハッシュクラッカー)
・配布制限…フリーウェア
・商用版の有無…無
・DL URL…http://www.antsight.com/zsl/rainbowcrack/#Documentation
・対応OS…Windows系OS、Unix系OS

(1) 基本項目と概要

「Rainbow Crack」は、LM, MD5, SHA1に対応したオフラインパスワードクラッカー(ハッシュクラッカー)である。Windowsにおいては前々回紹介した「pwdump」系ツールで取得したLMハッシュを解析し、ユーザのパスワードを平文にすることが可能である。LMハッシュの解析については、前回「John TheRipper」を紹介しているので「なぜ?また?」と思った方もいらっしゃるかもしれない。

今回、紹介する理由は、「John The Ripper」と「Rainbow Crack」では、解析の方式が別物でそれぞれメリットとデメリットを持っているからである。その内容については実際の解析の様子を紹介しながら説明しよう。

(2) コマンドサンプル

まずは、「Rainbow Crack」のメリットから紹介しよう。

「John The Ripper」に代表される従来のオフラインパスワードクラッカー(ハッシュクラッカー)はハッシュ化されたパスワードと試行するパスワードを比較する際、試行するパスワード文字列をリアルタイムにハッシュ化することで解析を実現していた。だが、リアルタイムに処理を行っているので時間的効率があまりよろしくない。

それに対して、「Raibow Crack」は、予めハッシュ化されたデータ(Rainbow Table)を用意しておき、それとの比較を行うことで解析を実現している。リアルタイムではなく予めハッシュ化を行っているため、劇的とも呼べる速度で解析を行うことができる。

次にデメリットであるが、前述したメリットの裏返しがデメリットである。パスワードの桁数、使用する文字種が増えるとこちらも劇的なほど膨大なサイズのRainbow Tableが必要となる。

また、Rainbow Tableは自身のコンピュータで生成、または、ダウンロードする必要があるのでRainbow Tableを用意するだけでもかなりの時間を要することになる。ちなみにすべての文字種に対応したRainbow Tableは約64Gものサイズとなる。

以下は、筆者も使用しているすべての文字種に対応したRainbow Tableのサイズを表示させたプロパティウィンドウである。

Rainbow Tableのサイズを表示させたプロパティウィンドウ

これほどのサイズのものを作成するとなるとPCを数十台並行して作成する必要があるので殆どの方にとっては現実的ではないだろう。

どうしても欲しいという方は時間をかけてダウンロードしていただくとして、今回は、DVD1枚のサイズで収まる「alpha-numeric」とアルファベットと数字の組み合わせであれば解析できるテーブルの作成方法を紹介しておく…

【執筆:NTTデータ・セキュリティ株式会社 辻 伸弘】
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