法務副大臣 河野太郎 衆議院議員 インタビュー〜 ナショナルセキュリティとしての情報セキュリティ(後編) | ScanNetSecurity[国内最大級のサイバーセキュリティ専門ポータルサイト]
2017.09.24(日)

法務副大臣 河野太郎 衆議院議員 インタビュー〜 ナショナルセキュリティとしての情報セキュリティ(後編)

特集 特集

『多様性確保のためのシステムのオープンソース化』

SCAN編集部では、7月3日月曜日、法務省を訪れ、法務副大臣 河野太郎 衆議院議員に、日本のセキュリティ政策の未来を聞きました。インタビューの模様を2回に分けてお届けします。

議員は、総務省時代には住基ネット、そして現在の法務省では共謀罪と、国の安全や治安などセキュリティに深く関わっている経歴を持っています。

また、本年9月の自民党総裁選に立候補表明。総裁選に際しては、いち早く自身の公式ホームページに政権構想を掲げ、ブログやmixiなどの双方向ツールを用いながら政策を主張するなど、インターネット時代の新しい政治手法として注目を受けています。

■河野太郎プロフィール

衆議院議員、法務副大臣、自由民主党神奈川県連会長
1996年10月20日、第41回衆議院総選挙にて神奈川第15区で初当選
2000年6月25日第42回衆議院総選挙にて神奈川第15区で二回目の当選
2002年1月8日総務大臣政務官に就任(2002年10月4日退任)
2005年11月2日、法務副大臣に就任

■関連URL

自民党 衆議院議員 河野太郎の公式サイト
http://www.taro.org/
新しい日本を創る河野太郎の処方箋
http://www.taro.org/sosaisen/
衆議院議員 河野太郎発行メルマガ「ごまめの歯ぎしり」ブログ版
http://www.taro.org/blog/

──

●「今そこにある脅威」が議論されない社会のゆがみ

河野:
ナショナルセキュリティにとって、部分最適と全体最適の食い違いが致命的というよい例が六ヶ所村のプルトニウム問題です。(注1)
ご存知かも知れませんが、プルトニウムというのは核兵器の原料になるものの中では、かなり扱いやすいものなんです。人体に入ったりしない限り、あまり害がないので、持ち運びも簡単です。ですから、きわめて危険なものです。

そんな危険なものをなぜ六ヶ所村で作っているかといえば、もともとは高速増殖炉で使うためです。しかし、高速増殖炉は50年かかっても完成しないとすでに政府も認めていますし、実験炉のもんじゅはとまったままです。だから、今、プルトニウムを作る意味はない。逆に、作っているために、テロにあう危険性が出てきています。海外では日本はなぜ必要のないプルトニウムを生産しているのかとたぶんアメリカもヨーロッパも疑惑の目で見ています。

じゃあ、なんで生産をやめないかといえば、関係機関の局所的、部分最適のためです。経産省は政策の失敗を認めたくないからできるだけ規定路線を変更したくない。電力会社はプルトニウムを取り出すための再処理工場ベースにした高速増殖炉の計画がだめになると莫大な引当金に課税されると財務的にやっていけない。原発立地県の議員はプルトニウム取り出して、それをMOX燃やすというと補助金が入るのでやめたくない。

部分的にはそれぞれにメリットがありますが、全体としてはきわめて不利益ですよね。
だって、日本全体が大きな危険にさられることになるんです。それをわかっていながら、誰もそれを口に出さない。おかしいでしょう?
こんなゆがみがあってはいけない。

疋田:
誰か、止める人はいないんですか?

河野:
河野太郎以下の若干名がやめろといっている。ほとんどの政治家はそもそも問題の内容を理解していない。意識が低いんですよ。
これを明確にやめるべきだといっているのは総裁選候補者の中では僕だけです。

河野:
同じようなことはオープン化の流れでもいえます。さきほどが住基ネットがWindowsベースだったということをいいましたが、Windowsばかり使うようになってしまうことは危険だと思います。基本的なことですが、多様性がないものは攻撃にもろい。Windowsをターゲットにした攻撃でいっぺんにみんなやられちゃう。
多様性が確保するために、オープン化、Linuxを進めるべきであるといっているのはおそらく明確に僕だけです。多様性の確保は危険を回避の基本なのに、誰もそのことをちゃんといおうとしない。もっとも普及しているものを使うのはコストや利便性の面から考えて部分最適ではあります。でも、社会全体のセキュリティ水準はそのために下がります。

(注1)
日本の原子力政策は間違っている
衆議院議員 河野太郎発行メルマガ「ごまめの歯ぎしり」ブログ版
http://www.taro.org/blog/index.php/archives/507
日本のプルトニウムとテロの脅威
衆議院議員 河野太郎発行メルマガ「ごまめの歯ぎしり」ブログ版
http://www.taro.org/blog/index.php/archives/506
六ヶ所村核燃料再処理施設とは
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/nuclear/plutonium/rokkasho/
六ヶ所再処理工場操業中止等を求める緊急提言(日本弁護士連合会)
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/data/2004_34.pdf
六ヶ所村奇譚 第4次産業
http://vanillachips.net/archives/20040917_1533.php
止めよう六ヶ所再処理工場
http://cnic.jp/rokkasho/
六ヶ所再処理計画撤回の韓国共同声明
http://kakujoho.net/rokkasho/k_js.html
『六ヶ所村ラプソディー』〜オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/rokkasho/


●電力会社の圧力で簡単に報道自粛するマスコミ 政策議論をしない政治家

河野:
明確に危ないことがわかっているのに、それがちゃんと発言できない。発言しても伝わらないという現状は問題です。明白な脅威があるなら、変えるべきだという議論ができるようにしないといけない。

疋田:
部分最適で得をする人たちがいて、それが邪魔をするのはわかるんですが、全体最適を求めるべきだという人たちもいますよね? その人たちの発言はないんでしょうか?

河野:
さきほどのプルトニウムの問題を例にとるともっとも問題を認識している当事者は自分達の保身のために、発言をしないようにしています。僕なんかは発言しているんですが、まったくマスコミにはとりあげてもらえません。圧力がかかるんですよ。電力会社は新聞やテレビの大スポンサーですからね。(注2)

疋田:
週刊誌もダメですか?

河野:
週刊誌もだめです。編集部だけじゃなく出版社全体に圧力がかかるんで、いち編集部の力では抵抗できないんでしょう。1回だけ、とあるテレビの全国放送でこの問題がとりあげられたことがあります。でも、すぐに圧力がかかって2度ととりあげられなくなりました。


【取材・執筆:疋田 文五郎/SCAN編集部】

(注2)
ごまめの歯ぎしり メールマガジン版 朝日・NHK事件はままごと遊び
http://www.taro.org/ml/mailmagazine/index.php?mode=day&log=200502&date=8#no211
日々のニュースの集め方
http://www.pot.co.jp/gotogi/15-13.html
日本のマスコミが報じない英核廃棄物再処理施設の甚大な放射能漏洩
http://blog.sitesakamoto.com/index.php?itemid=47


──
(この記事には続きがあります。続きはScan本誌をご覧ください)
http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec
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