すべての社員が攻撃可能なセキュリティホール、オフィス内のプリンタ〜プリンタのセキュリティ対策最前線(1) | ScanNetSecurity
2020.10.31(土)

すべての社員が攻撃可能なセキュリティホール、オフィス内のプリンタ〜プリンタのセキュリティ対策最前線(1)

【プリンタのセキュリティ対策の歴史】

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【プリンタのセキュリティ対策の歴史】

2005年の個人情報保護法施行以降、企業の情報セキュリティ対策の機運は大きな高まりを見せた。企業のセキュリティ対策は、ウイルス対策やファイアウォール、IDSやIPS導入などの、いわゆるネットワークセキュリティに始まり、プライバシーマークのようなセキュリティ関連の認証取得、入退室管理やログの記録など、従業員管理や教育まで極めて広範囲にわたる。

しかし、数ある情報セキュリティ対策の中でも、最も立ちおくれているジャンルのひとつが、オフィス内のプリンタによって印刷された、紙媒体によるドキュメントだ。

電子メールや、USBメモリによる情報漏えいを防ぐソリューションが導入されている企業でも、重要情報を印刷したドキュメントが、プリンタの排紙トレイに忘れられ、無造作に放置されている例は決して少なくはないだろう。事業所内のプリンタの周囲は、会社にとって大きなセキュリティホールとも言えるのである。

このたびSCAN編集部は、プリンタに関わる多数のセキュリティ機能を搭載した企業向け卓上型カラーページプリンタを今年4月に発表した、カシオ計算機株式会社を訪ね、同社製品 SPEEDIA N3500/N3000 シリーズの企画開発にあたった同社システム企画部の西田公浩さんに、プリンタのセキュリティ対策の最新事情を聞いた。

カシオ計算機株式会社
http://casio.jp/ppr/
SPEEDIA N3500/N3000 SPECIAL WEBSITE
http://casio.jp/ppr/sp/

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>>国内で最初に卓上型プリンタに地紋印刷機能を搭載

編集部:
カシオ計算機株式会社は、2001年という極めて早い時期に地紋印刷機能を搭載した卓上型プリンタを発売しているそうですね。意外に知られていないことですが、これは国内初の事例ではありませんか。

西田:
地紋は、印刷時に隠し文字をプリントすることで、コピーをしたときに特定の文字列を浮かび上がらせる印刷方法です。これによって重要文書の管理意識を高め、情報漏えいリスクを軽減するもので、機密文書が安易に複写されてしまうことを防ぐコピーガード機能と言えます。官公庁や政府関連の印刷物には桜紙などとして使われてきましたが、卓上型プリンタとして発売したのは弊社が最初です。

編集部:
2002年頃は、企業のセキュリティ対策といえば、アンチウイルスやファイアウォール対策などがせいぜいで、プリンタのセキュリティなどは今よりもずっとずっと手薄だった時代です。どういう経緯で初期からプリンタにセキュリティ機能を搭載することに取り組んでいったのでしょう。

西田:
カシオは、電卓や携帯電話、腕時計、電子辞書などのコンシューマー向けのブランドで広く知られる一方で、大企業の基幹システムや、人事システムなどの大規模システム開発の実績が多数あります。

地紋印刷などのプリンタのセキュリティ機能は、そういったクライアント企業の中の、金融関係の企業様から要望をいただいたのが最初です。

金融や生保、あるいは官公庁など、プリンタのセキュリティ機能のニーズが確かに存在すると判断し、2001年に商品化しました。地方自治体などに導入され、各種帳票の発行などに利用されました。

今年4月に発表された SPEEDIA N3500/N3000という商品では、デスク下やコーナーにも置けるコンパクトな設置面積を実現しています。技術の進歩によって、数年前までは政府や金融機関でしか利用できなかったような印刷のセキュリティ機能が、たとえ小規模の事業所でも気軽に利用できるようになっています。

>>遅れる対応、紙媒体による情報漏えいリスクは3倍に増加

編集部:
昨今、プリンタのセキュリティ機能に感心が集まっている理由はなんでしょうか。

西田:
プリントアウトされた紙のドキュメントから引き起こされる情報漏えいが増えているという統計結果があります。

日本ネットワークセキュリティ協会の報告書によれば、2003年度には情報セキュリティインシデントの原因の14%が紙媒体由来であったのに比べて、2004年度にはその比率が46%と、約3.3倍に増加しているのです。

その反面、Webや電子メール経由の情報セキュリティインシデントは2003年と2004年を比較すると半減しています。ネットワークセキュリティに比べてプリンタまわりのセキュリティは、まだまだ対策が遅れているのが現状なのです。

(第二回につづく)

カシオ計算機株式会社
http://casio.jp/ppr/
SPEEDIA N3500/N3000 SPECIAL WEBSITE
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≪お問い合わせ先≫ システム企画部 MSP企画室:03-5334-4638

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《ScanNetSecurity》

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