企業不祥事の続発や日本版SOX法の導入を控えて注目される不正防止と発見の専門職「公認不正検査士」とはどんな存在か(1) | ScanNetSecurity[国内最大級のサイバーセキュリティ専門ポータルサイト]
2017.12.14(木)

企業不祥事の続発や日本版SOX法の導入を控えて注目される不正防止と発見の専門職「公認不正検査士」とはどんな存在か(1)

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〜 誰が何の為に取得を目指すのか 〜

粉飾決算、架空取引、取引先からのリベート、コンピュータやインターネットを悪用した不正行為など企業における不祥事・不正が頻発している。コンプライアンスが重視される今、「不正」が明るみにでることで、その企業の存続が危ぶまれる事態となることも容易に想像がつく。とりわけ日本版SOX法の導入を控え、財務会計に関連した内部統制のみならず、情報セキュリティの視点からもいかにして「不正リスクを抑止するか」が大きな経営課題となってきた。

そんな中、今、にわかに脚光を浴びているのが「公認不正検査士」である。どのような役割を果たすのか…。公認不正検査士協会・ACFE JAPAN事務局長の甘粕潔氏に聞いた。

●全世界125カ国以上に36,000人以上もの会員を有するACFE
 17,000人以上の公認不正検査士がスペシャリストとして活躍

CFEとは「Certified Fraud Examiner」の頭文字をとった略称である。日本語では「公認不正検査士」と呼ばれている。まだ聞きなれない言葉である。「いったい何をする人なの?」と思われる読者の方々も多いのではないだろうか。その役割を簡潔に記すと、企業や団体などの組織内において、「財務関連の不正や情報セキュリティに関連したさまざまな不正」の「防止・発見・抑止・再発防止」を実践するスペシャリストといえる。不正防止と不正発見のための専門的な知識とスキル、経験を有し、不正撲滅のためにリーダーシップを発揮する存在なのだ。昨今の粉飾決算など企業会計に関連した不正の多発、また、2008年4月1日以降の会計年度での導入が見込まれる「日本版SOX法」での内部統制の重要性の高まりを背景に、ここにきて注目度が急速に高まりつつある「資格」である。

ただし、資格とはいっても日本における国家資格ではない。その由来は、アメリカにある。1988年にテキサス州・オースチンに設立された「公認不正調査士協会(The Association of Certified Fraud Examiners 略称:ACFE)が設けた厳しい認定基準をクリアした人、つまりは認定のための試験に合格した人のみが取得できる「資格」なのである。1988年の設立ということからもわかるように、ACFEはすでに約20年もの歴史を持ち、全世界125カ国以上に36,000人にもおよぶ会員を有している。しかも、ACFE会員の約半数にあたる17,000人以上が「公認不正検査士の資格を保持し」、世界各国の企業や組織・団体において不正撲滅に取り組んでいる。さらに、ここ数年は「全世界で1カ月で平均140〜150名もの資格取得者が誕生している」という。

全世界的に不正防止・抑止・再発防止へのニーズが高まり、そのスペシャリストである公認不正検査士の資格取得者が急増する中、日本国内でもその資格を取得する制度を確立しようという動きがでてきた。

いち早く取り組んだのがリスクマネジメントのコンサルティングやサービスを提供するディー・クエストである。同社では2004年10月にアメリカのACFEとライセンス契約を締結。翌年の2005年4月からはACFE JAPAN事務局を開設し、日本国内で公認不正検査士協会を設立。日本国内においてもACFEの会員を募り、同時にACFEの厳しい認定基準に準拠した資格取得のための試験を実施できる体制を整えた。これにより、それまではアメリカにまで足を運び、ACFEで実施される「英語の試験」に合格しなければ取得できなかった「公認不正検査士」の資格を、日本国内で日本語で受験して取得可能としたのである。ACFE JAPAN事務局長の甘粕潔氏によれば「日本での活動開始から約1年が経過しました。その間に会員数320名、公認不正検査士の資格取得者は130名に達しています」とのことだ。

【執筆:下玉利 尚明】

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