中国最大のコンシューマー向けソフト開発会社・金山軟件が日本上陸 世界的なセキュリティベンダーがひしめく日本市場での勝算は 第2回 | ScanNetSecurity
2024.04.23(火)

中国最大のコンシューマー向けソフト開発会社・金山軟件が日本上陸 世界的なセキュリティベンダーがひしめく日本市場での勝算は 第2回

中国最大のコンシューマー向けソフトウェアメーカー・金山軟件(英語名:King Soft、本社:北京、雷軍社長)が日本法人・キングソフト(本社:東京都渋谷区、広沢一郎社長)を設立したのは2005年春だった。9月からは同社の主力製品の1つである総合セキュリティソフトの国内

特集 特集
中国最大のコンシューマー向けソフトウェアメーカー・金山軟件(英語名:King Soft、本社:北京、雷軍社長)が日本法人・キングソフト(本社:東京都渋谷区、広沢一郎社長)を設立したのは2005年春だった。9月からは同社の主力製品の1つである総合セキュリティソフトの国内提供を開始。ダウンロード販売による「先着100万本まで1年間無償利用可能」といった大胆な販売戦略を展開し、11月11日からはキングソフトの広沢社長が代表取締役であるソフトウェアメーカー・マグノリアとのタイアップで期間限定の店頭販売も開始した。キングソフトの日本市場での戦略、今後の事業展開の方向性について広沢社長に聞いた。

● 大手2社で市場シェア約70%!「寡占状態」のウイルス対策ソフト市場

 いよいよ日本市場への本格的な参入を開始したキングソフト。同社の「キングソフトインターネットセキュリティ2006」は、アンチウイルス機能、迷惑メール防止機能、アンチスパイ機能、個人情報保護機能、不正侵入防止機能の5つの機能を持つ、インターネットセキュリティにおけるパッケージ製品だ。この製品の特長は、他のセキュリティベンダーのウイルス対策ソフトやインターネットセキュリティソフトと比べると「軽快に動作すること」が大きな魅力である。また、「パソコンの電源を入れたときに基本ソフト(OS)の起動よりも先にセキュリティ機能が起動すること」、「1日につき3回自動でアップデート」してくれるので最新の亜種にも対応できること、さらに「1年間無償で利用した後も年間980円という低価格で継続利用可能」という「低価格」が日本市場で参入するのに大きな強味になるだろう。

 機能や操作性、そして価格競争力に優れた「キングソフトインターネットセキュリティ2006」であるが、広沢社長は「日本市場でお客様に認知され、一定のシェアを獲得できるようになるまでには、相当、厳しい競争になることを覚悟している」と語る。広沢社長は民間調査機関の統計データを引き合いにだし、「国内市場はシマンテック、トレンドマイクロ、ソースネクスト、マカフィーの4社で市場の約90%以上が占められている。いわば寡占状態。日本国内には11社のアンチウイルスソフトのベンダーがいるとされているが、残りの7社で約6%の市場シェアを食い合っている状況だ。つまり、『シェア1%以下』のアンチウイルスベンダーが存在するということ」と国内市場を分析する。続けて、「大手海外メーカー2社と比べて半額以下という低価格路線で勝負を仕掛けたソースネクストも市場シェアは20%以下でなかなか苦戦していると聞いている。『大手2社で市場の70%』という構造を覆すことはなかなか難しい」としている。

【執筆:下玉利 尚明】

──
(この記事には続きがあります。続きはScan本誌をご覧ください)
http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec
《ScanNetSecurity》

Scan PREMIUM 会員限定記事

もっと見る

Scan PREMIUM 会員限定記事特集をもっと見る

カテゴリ別新着記事

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×