RFIDをめぐる各国の法整備とわが国の課題(6)(執筆:夏井高人) | ScanNetSecurity[国内最大級のサイバーセキュリティ専門ポータルサイト]
2017.12.19(火)

RFIDをめぐる各国の法整備とわが国の課題(6)(執筆:夏井高人)

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5 EPCガイドライン

●EPCとは

EPC(Electronic Product Code)は、消費者向け製品の自動的な識別のためにRFIDを用いる新たなシステムである。
EPCの規格に基づくRFIDタグ及びシステムは、マサチューセッツ工科大学(MIT)の中に設置されていたAuto-ID Centerで開発された。EPCは、そこで開発された電子タグ、その運用システム及びその利用に関する規格の体系である。現在ではEPCglobalがEPCを管理している。

EPCのライセンスに基づいて消費者向け製品に付するという利用形態でRFIDタグを利用するためには、EPCglobalが公表しているパブリックポリシーであるEPCガイドライン(Guidelines on EPC for Consumer Products)を遵守しなければならない。日本国では、流通システム開発センターがEPC利用のための窓口になっている。

●EPCガイドラインの法的な位置づけ

EPCガイドラインは、民間団体のガイドラインすなわち自主的な運用基準であり、法的な拘束力を有するものではない。このガイドラインは、Auto-ID Center内に設置されたWGによる提案に基づいて策定されたものである。しかし、EPCが大規模に普及するにつれ、その運用のための重要な基準となっており、おそらく、米国などにおけるプライバシー侵害訴訟の判断に際しても、裁判所において非常に重要な判断基準として機能することになるだろうと推測される。

同様に、NECなど非常に多くの日本国企業がEPCの利用に参加しているため、日本国の裁判所における債務不履行事案や不法行為事案の訴訟においても重要な判断基準として機能することになるだろう。少なくとも、日本国内でEPCに準拠したRFIDタグなどの製品を製造・販売する場合、EPCガイドラインに定めるところに従い、かつ、政府ガイドラインにも適合するようにして利用約款などを定める必要がある。

●EPCガイドラインの構成

 EPCガイドラインには、趣旨説明を記載した「序文」に続いて、勧告として4つのガイドライン条項が含まれている。

 「序文」には、「このガイドラインは、消費者向け製品についての標準を設定・管理するEAN InternationalとUniform Code Council の共同事業であるEPCglobalによって管理される。EAN.UCC は、現在消費者向け製品について用いられている製品コードの標準を設定し運用する。EPCglobalはまた、このガイドラインの改訂についても責任を持つ。EPCが広範囲に受け入れられるためには、消費者は、その価値及び利益に関する秘密が確保され、その利用における完全性が保たれなければならない。EPCの関係者は、このような公衆の秘密を入手し、保持することについて責任がある。EPCglobal は、このガイドラインが適切に用いられているかどうかを調査し、その改訂について責任を持つ。」と書かれている。

【執筆:明治大学法学部教授・弁護士 夏井高人】

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(この記事には続きがあります。続きはScan本誌をご覧ください)
http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec
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