これらは、新手のサイバー犯罪と言うことができるでしょう。かつてのハッカーは、悪名を残すために Web サイトに損傷を与えていました。しかし今日では、より世俗的な原理、すなわち利益を得たいという欲望に突き動かされているのです。また、近年では詐欺行為を働くための資金調達も行うようになってきています。元ホワイトハウスサイバー・セキュリティ担当特別補佐官、リチャード・クラーク氏は、今日的なオンラインの「悪党」について、次のように考察しています。
「もともとサイバー犯罪は、人の注意を引くことを目的としており、大抵の場合が、いわゆるサイバースペースの「暴走族」である 10 代の若者によるものです。しかし、次のレベルに進むと、詐欺や恐喝に関与するようになります。この種のハッカーは、世界各国の施設のコンピュータに不法侵入し、顧客リストを入手します。そして、顧客名やクレジット・カード番号を Web サイトで公開すると脅し、相手に支払いを強要するのです。これは、正真正銘の脅迫であり、恐喝です。」