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2018.07.16(月)

利用者から見た電子自治体、電子政府(2) 政府、自治体の情報提供

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●まず白書を読んでみよう。

「行政情報の電子的提供に関する基本的考え方( http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020730_4.html )」というのが打ち出されており、公共機関の持つ情報は原則的に無料で公開されることになっている。各種統計などは、かなり重要なものが公開されている。そういう意味で、実は、電子自治体、電子政府は、すでに現実のものになっているというのが、この連載の立場だ。

 どうしても電子自治体、電子政府というと、電子申請とかPKIによる証明書発行が話題になりがちだが、紙ベースでそれまで提供されていた情報が、インターネット上で惜しげもなく提供されていることは評価すべきである。しかも、重要なことは、これらの情報提供は、単純なHTMLファイルの提供や、PDFファイルの提供なのでセキュリティ的にも保護が簡単である。電子申請等になると、プロトコルも複雑になり、また、システムへのログインも発生するので格段にセキュリティ上の問題が発生する。そういう意味でも、情報提供のみのサービスは、システム的に負荷が少なく、システム構築しやすいメリットがもともとあるのである。セキュリティ的に低コストで構築できるという情報提供のみサービスの利点も忘れてはいけない。

 実例をほんの少しだけ見てみよう。政府刊行物で有名ないわゆる白書が、すでにインターネット上で入手可能だ。例えば、中小企業白書は、現時点(2004年9月)では、一般の書店で、2,300円で販売されている。それと同様の内容のものが、インターネット上で公開されている( http://www.chusho.meti.go.jp/hakusyo/ )。

 インターネット上で白書が全文公開されているのは、それ以前とくらべるとかなり大きな変化ではないだろうか? 政府が収集する統計情報は正確かつ網羅的なものであり、大きな経済や社会のトレンドを予測するには、非常に役立つ可能性をもった基礎統計だ。中小企業白書が全文をホームページ上で公開するようになったのは、平成11年からで、思ったよりも前からである。また、各種調査機関が行った調査も掲載されている。では、ほんの少しだけ、中小企業白書の中を覗いてみよう。

「中小企業によって市場が形成され、しだいに大企業が参入してくる( http://www.chusho.meti.go.jp/hakusyo/h16/16chusho/hakusho/H16/html/16212120.html )」という見出しの項がある。

 ニューサービスの分野では、市場が拡大すると大企業が進出してくることを説明している。新たなサービス分野のビジネスをはじめようと思っている中小企業は、将来の大企業参入に備える必要があり、この資料をもとに、より詳細な検討をすることができる。

 市場が変化しないなら、この種の統計情報などそれほど重要ではなかっただろう。しかし、現在は、市場が変化しており、市場全体に対する正確な認識をもち、予測をたてる必要がでてきている。そして、困ったことに過去の事例は参考にならないことが多い。そこで、現状の統計資料をもとに理論的に予測をたてることになる。白書は、まず基礎的な統計資料として、そういった理論的な予測に使われるのである。各種白書が、インターネット上ですぐに入手できる現状は、ビジネス的には非常によい情報インフラが整備されていることであり、もう少し注目されてもいいだろう。


【執筆:武井明】

(この記事には続きがあります。続きはScan本誌をご覧ください)
http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec

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