日々変化するセキュリティの「常識」YES/NOクイズ<第30回> 今週のテーマは「不正侵入・攻撃」 〜設問6〜10 解答および正解集計結果〜 | ScanNetSecurity
2024.04.24(水)

日々変化するセキュリティの「常識」YES/NOクイズ<第30回> 今週のテーマは「不正侵入・攻撃」 〜設問6〜10 解答および正解集計結果〜

 6月24日、神戸大学の「休講掲示板システム」サーバに不正侵入が行われ、米航空宇宙局(NASA)のサーバに侵入を試みる不正プログラムが仕掛けられていたことが判明した。いわゆる「踏み台」である。

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 6月24日、神戸大学の「休講掲示板システム」サーバに不正侵入が行われ、米航空宇宙局(NASA)のサーバに侵入を試みる不正プログラムが仕掛けられていたことが判明した。いわゆる「踏み台」である。

 悪意ある者は攻撃元を突き止めにくくするために、他者のサーバ等を経由して攻撃を行うことが常套的に行われている。一方踏み台にされる側は「不正侵入された」という認識しかないと思われるところもある。いかにも被害者然としているが、結局のところ杜撰な管理、単純な人為的ミスが発端というケースが大半を占めている(今回の神戸大学の一件は、まだ原因等がHPで公開されていないので、もしかしたら凄腕クラッカーの仕業かもしれない)。

 ではさっそく、「不正侵入・攻撃」に関する設問6〜10について解説してみよう。

※ なお、YES は「安心」、NO は「安心できない」という意味で考えてほしい。


【設問6】
 『レンタルサーバを導入すれば、不正中継に利用されてしまうことはない』
  ■ 正 解:NO
  ■ 正解率:97.3%

 正解はNO。くしくも高い正解率となった。
 スパムメール等の悪質なメールは大抵、関係ないドメインのサーバを経由させ、送信元を特定しづらくする手段(不正中継)をとる。セキュリティ管理の行き届いたサーバは不正中継に利用されないよう設定されているが、ずさんな管理のサーバは不正中継に利用されやすく、社会問題化しているスパムメールを助長させる手助けをしてしまうことになる。

 SCAN編集部が行った国内 co.jp ドメイン、ホスト 約23万件の網羅的な調査によれば、ORDB(不正中継ホスト)に登録されているco.jpドメイン2,802件のうち、上位のほとんどをレンタルサーバ事業者が占めることが明らかになっている。


 ◇【国内co.jpドメイン調査】不正中継ホスト登録は2,802件、前回より減少したものの危惧は大きい(2003.5.21)
https://www.netsecurity.ne.jp/article/1/9928.html

 ◇【国内co.jpドメイン調査】不正中継ホストの上位はレンタルサーバ業者が占める(2003.5.21)
https://www.netsecurity.ne.jp/article/1/9929.html


【設問7】
 『不正侵入に遭った場合、その侵入経路を塞いでいれば再度侵入されることはない』
  ■ 正 解:NO
  ■ 正解率:94.8%

 正解はNO。不正侵入は、その目的が何かによって侵入回数が異なるといえる。一度侵入して目的を果たすものもあれば、複数回侵入して目的を遂行しようとするものもある。
 後者の場合、多くは初回侵入時にバックドアを仕掛け、次回以降の侵入はバックドアから・・・というケースをとる。つまり、初回はアプリケーションの脆弱性などを突いて侵入。管理者が気付いてセキュリティホールを埋めたとしても、バックドアの有無をチェックし、適切な方法で除去しなければ、2度3度と侵入を許すことになりかねない。


   注)当クイズの正解は、2003年6月30日時点でのものです。
《ScanNetSecurity》

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