先週(9月第1週)オンラインのカジノゲームを開発しているカナダのソフトウェア会社CryptoLogic 社は、ハッカー攻撃に遭ったことを認めた。同社のゲームサーバの一つにハッカーが不正侵入し、プレイヤーが必ず勝つようクラップス(ゲームの名称)とビデオスロットのシステムが改ざんされたのだ。同社によると、ハッカー攻撃は8月下旬数時間にわたって行われ、その間140人のギャンブラーが総額190万ドルの勝利に歓喜した。犯人は、クラップスで振るさいころの目が全てぞろ目になるよう、そしてスロットでは全ての絵柄がサクランボで一致するようゲームを改ざんした。 CryptoLogic 社の広報担当Nancy Chan-Palmateer 氏は、同社が運営する19のウェブカジノのうち2つのサイトが攻撃を受けたと述べた。その2つのサイトは明らかにされていない。さらに、同氏は「ゲームの勝者がハッキングに関与していない場合、得たお金を返す必要はない。犯人は、当社のシステムの内情に詳しい人物と推測される」とし、今回の事件で130万ドルが保険で補償されるため、実質的な被害額は60万ドルほどだと付け加えた。あるセキュリティ専門家は今回の事件に関し「不正侵入検知システムが動作していたため被害を最小限にくい止めることができた。CryptoLogic 社は幸運だった」と述べている。