ハッカー集団のChaos Computer Club (CCC)のウェブサイトによると、世界的に有名なハッカー界の先駆者Wau Holland 氏が7月29日、ドイツのハンブルクで死去した。49歳だった。尚、同氏はCCCの立ち上げに尽力した創設メンバーの一人だった。 Holland氏がハッキングを始めたのは1980年代で、その当時のハッカー仲間とCCCを創設した。当時のCCCの活動目的は、データ・ネットワーク(後にインターネットとなる)を使用した自由な情報交換を可能にすることだった。後にCCCは、インターネット・セキュリティ問題で世間の注目を浴びることになる。その最初の事件は1987年、CCCメンバーがNASAのコンピュータに侵入し、コンピュータ・セキュリティの不備を公に指摘した事件だ。その後、主に欧州の銀行やクレジットカード会社を対象に同様の活動を繰り広げた。 CCC は、ウェブサイトに次のような訃報記事を掲載しHolland 氏の死を悼んだ。“Holland 氏は、洞察力のある哲学者であり自由思想家だった。そして、テクノロジーを単なる目的としてではなく、人々のコミュニケーションの手段と考えて活動した”。