ハッカー保険を販売しているWurzler Underwriting Managers社の最高経営責任者(CEO)John Wurzler氏は、Windows NTを使用している企業のハッカー保険料は、そうでない企業の25%高にすると述べた。その理由を同氏は「マイクロソフト社の製品には、多数の脆弱性があるため」と某メディアのインタビューに応え説明した。 しかし、同社のその方針には不公平感あるというのが一般的な見方だ。何故なら、セキュリティはそのコンピュータ・システムが採用している製品よりも、そのシステムのインフラがどれだけ万全に設計され構築されているかに依存すると考えられているからだ。その点については、同氏も認めたが、続けて「当社では、当社の保険に加入している組織の売上高、攻撃を受ける可能性そして攻撃の成功率などにより、保険料を変更する必要がある」と述べた。同社は、そのような要素を考慮して保険料を決定しており、およそ5000〜25,000ドルの保険を販売している。尚、最高補償額は、20万ドルとなっている。 FBIが発表した最新の報告書によると、昨年(2000年)ハッキングおよびセキュリティ侵害により被った損失額は、3億7800万ドルにも達した。その数値からも、リスク管理における一つの措置として保険への加入は、理にかなっていると言えるだろう。現在、一部のセキュリティ・サービス会社と保険販売代理店らが、一般のビジネス保険では対象外となっているウェブサイトのセキュリティ侵害やウイルス攻撃に適用されるサイバー保険の形式を開発している。