コンピュータ・セキュリティ会社Central Command社は、WindowsとLinux両方のOSに感染するウイルスW32.Winuxを確認したと発表した。同社によると、W32.Winuxは非メモリ常駐型ウイルスで、Windows 95/98/Me/NT/2000そしてLinuxシステムの環境で増殖し、PEファイル(Windows実行ファイル)およびELFファイル(Linux実行ファイル)に感染する。 感染方法は一般的である。現在使用しているフォルダとその親フォルダの中の全てのファイルを検索し、開く。そして、実行可能なPEの.relocセクションを上書きする。.relocセクションのサイズが同ウイルス本体を受け入れるだけの大きさがない場合、そのファイルには感染しない。また、API関数を使用して他のファイルに感染する。 Linuxの場合は、実行可能なELFファイルのエントリ・ポイントで命令を上書きして感染し、オリジナルコードはELFファイルの最後に保存される。感染したELFアプリケーションが実行されると、ウイルスコードは制御権を奪ってさらに拡散し、そして再び制御権はホストファイルに戻される。 同社の製品責任者Steven Sundermeier氏は「この新種ウイルスは有害なペイロードを含んでいないが、将来的に強い破壊力をもつようになるかもしれない。発生源はチェコ共和国と見られている」と述べた。