「Web改竄への対策とツール」1.Web改竄の事例と現状 2000年の1月末に、日本の複数の中央省庁等のホームページが不正に改竄される事件が起こったことは、記憶に新しいところである。これらの事件は、1月24日の科学技術庁のホームページへの改竄行為を始めとして、総務庁、運輸省等といった政府機関、その他の公共機関等の組織まで、短期間に多数の改竄を含めた不正アクセスが行われたものである。 これらの内容については、様々な媒体や、報道機関により報道されたことから、インターネットの世界にこのような驚異が存在するということが、一般に広く知れ渡るとともに、これらの政府機関のインターネット部分のセキュリティレベルの低さも露呈してしまった。 一連の事件は、しばらく後に終息したが、これはこのような攻撃が行われなくなったという訳ではない。実際にこれらの事件の後も、金融関係、大手出版関係のホームページの改竄が成功し、不正アクセスの被害に遭っている。Web改竄という危険は、決して過去の物ではなく、いまなお存在しているリスクだと言える。 しかし、一連の事件の政府や自治体、各企業に対する影響は大きい。Web改竄を含めた不正アクセスという脅威に対して、インターネットに公開するサーバのセキュリティ対策が真剣に考慮されるようになったことは、大きな前進と言えよう。株式会社 ネットマークスhttp://www.netmarks.co.jpコンサルティング部 田中 直人※本記事は、Scan Security Handbook Vol.5(Web改竄の対策とツール)からの抜粋記事です。Scan Security Handbook Vol.5は下記URLよりお申込いた だけます。詳細&申込: http://vagabond.co.jp/vv/p-sh05.htm (詳しくはScan本誌をご覧ください) http://www.vagabond.co.jp/scan/