官公庁Webの書き換え事件を契機に、というわけでもないのだろうが、一般企業をはじめとする Web サイトの設計においても、Web 改ざんの防止策について検討がなされる機会が増えてきた。セキュリティ意識の向上という面では喜ばしいことではあるものの、実際に検討されている内容について見てみれば、改ざんの防止という論点でのみの、局所的、抽象的な論議に終始してしまっている場合が多いように見受けられる。
Web改ざんがどのような手口でなされるにせよ、最終的には Web サーバへの攻撃者によるクラックが発生することによって行われる以上は、Web 改ざんへの対策は、すなわち Web サーバへのクラック防止策、特に管理者権限を奪われることを防止することにほかならない。