ハンドヘルド機器を狙った最初のウイルスが8月25日に確認された。問題のウイルスは、トロイの木馬型ウイルスPalmOS/LibertyCrackだ。人気ゲーム・ソフト『Liberty』の無料版に見せかけた悪質なプログラムで、Palmニュースグループやチャットルームで出回っていた。トロイの木馬型ウイルスは、パスワード情報への不正アクセスやユーザのハードディスク内のデータを消去するなど悪質な破壊活動を行う。 PalmOS/LibertyCrackウイルスを実行すると、Palm機器上の全てのアプリケーションを削除してしまうが、感染活動は行わない。同ウイルスを駆除するデータはすでに公開されており、危険度は低いと見なされている。またPalmユーザはPCと同期化させることで失ったデータを回復させることができる。 Network Associates社の傘下にあるMcAfee社の製品マーケティング担当責任者Ryan McGee氏は「ハンドヘルド機器の人気が出れば出るほど、ウイルス作者の格好な標的となるだろう。1年以内にPDAを狙った完全なウイルスが出現したとしても驚きはしない」と述べ、携帯電話も近い将来、同じような危険に晒されるだろうと警告した。尚、McAfee社は企業のネットワークがハンドヘルド機器を介してウイルスに感染するのを防ぐアンチウイルス・ソフトウェア“McAfee Virus Handheld”を開発し、先週(8月第4週)発売した。