株式会社NTTデータビジネスブレインズは5月19日、情シス実務担当者221名を対象に実施したレガシーシステムの実態についてのアンケート調査の結果を発表した。
同調査で、担当者が担当、または関与しているシステムの中に「可能な限り触りたくない」「改修要望が来ると憂鬱になる」と感じるものが存在するか尋ねたところ、84.7%が「存在する」と回答している。背景として、「長年のツギハギ改修によるスパゲッティコード化」や、「一部を修正すると全く関係ない機能でバグが発生する(影響範囲が読めない)」といったレガシー特有の構造的問題があると考えられるとしている。
担当者の部署で運用している主要なシステムについて、設計書などのドキュメントと実際のプログラム(実態)が一致しているか尋ねたところ、「ほぼ完全に乖離している(43.9%)」と「ドキュメントは存在しない(5.6%)」を合わせ、半数近くが保守運用で致命的な状態に陥っており、「部分的に一致していない(29.1%)」を含め、8割近くの企業で設計書が信用できない状態にあることが判明した。
システム障害時に復旧を最も長引かせている要因を尋ねたところ、「バックアップや復旧などの仕組みが不十分」が52.4%、「属人化・ブラックボックス化により原因特定に時間がかかる」が18.4%、「ベンダー等の連絡や連携体制が整っていない」が14.6%という結果になった。
既存システムの保守・運用業務を続けることで、ITエンジニアとしての市場価値が下がると感じるか尋ねたところ、「強く感じる(19.8%)」と「やや感じる(55.7%)」を合わせ、75.5%がキャリアへの危機感を抱いていることが明らかになった。日々の業務が「古いレガシーシステムのお守り」や「他人が書いた謎のコードの解読」ばかりでは、スキルセットが陳腐化し、「レガシー対応しかできない人材」になってしまうという強い焦りが、モチベーションの低下や優秀な若手の早期離職(転職)を誘発する強力な要因となっていると推測している。


