国際サイバー演習「Locked Shields 2024」に官民双方が参加する意義 | ScanNetSecurity
2025.02.28(金)

国際サイバー演習「Locked Shields 2024」に官民双方が参加する意義

一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)は2024年12月25日、2024年4月23日から26日に開催されたNATO CCDCOE主催の国際サイバー演習「Locked Shields 2024」に官民双方が参加する意義について、ブログ記事で発表した。

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インシデント対応にあたる組織の相互評価が通常はできない背景

 一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)は2024年12月25日、2024年4月23日から26日に開催されたNATO CCDCOE主催の国際サイバー演習「Locked Shields 2024」に官民双方が参加する意義について、ブログ記事で発表した。JPCERT/CC早期警戒グループマネージャーの佐々木勇人氏が執筆している。

 同演習の本番はDay0からDay2まで3日間あり、毎日7時間の演習時間内に演習環境上でさまざまなサイバー攻撃が同時多発的に発生し、リアルタイムでインシデント対応等を行っている。JPCERT/CCからは5名が参加し、システムの防護担当や脆弱性対処のチームにそれぞれ参加している。

 佐々木氏は演習の特徴と意義として「1.シビアケースにおけるリアルタイムインシデントの分析・判断を体験できること」、「2.参加者相互の能力を「可視化」できること」の2点を挙げ、説明を行っている。

 佐々木氏は、サイバーセキュリティの世界には「インシデント対応能力をどうやって評価するのか」という問題があるが、LockedShields演習では、一つのチームを構成するさまざまな組織・個人が一つの会場に集まることで、実際に各参加者がどういう分析・対処を行ったのかが「お互いに見える」という特殊な環境で、現実の世界ではできない、インシデント対応能力の「相互評価」ができ、「誰(人・組織)が頼りになるか」がより明確になり、それはいざという時の組織間連携に必要となるとしている。

 佐々木氏は、「演習を通じて官民双方の各プレーヤーの能力が「相互評価」されることで、日本全体としての対処能力の長短が明らかになり、机上の空論ではない対処計画を作る際の土台になる」と考察している。

《ScanNetSecurity》

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