日本電気株式会社(NEC)は10月25日、AWS向けセキュリティ診断「Amazon Inspector」の性能検証記事を同社セキュリティブログで発表した。サイバーセキュリティ戦略統括部 セキュリティ技術センターの谷口氏が執筆している。
「Amazon Inspector new window」はAWSのEC2やECR、Lambdaに対し、自動かつ継続的に脆弱性スキャンを行い、診断結果を管理するサービス。2021年にAmazon Inspector v2として大幅に機能やUIなどがアップデートされ、旧バージョンのAmazon Inspector classicに比べ利便性が向上している。2024年1月にはCISベンチマーク評価がサポートされるようになっている。
同記事では、AWSのPrivate Subnet上に配置したEC2インスタンスに対し、Public Subnet上に配置した踏み台サーバを経由して、Amazon InspectorでEC2スキャンとCISスキャンを実行している。検出結果比較のために同じプラットフォーム診断ツールである「Nessus Professional」によるスキャンも行っている。
脆弱性スキャンを実行した結果、Amazon Inspectorでは「Microsoft Edge (Chromium ベース) のなりすましの脆弱性(CVE-2024-38083)」が、Nessus Professionalでは「Intel: CVE-2022-0001 Branch History Injection(CVE-2022-0001)」が未検出となっており、同記事では見解を述べている。
同記事ではまとめとして、Nessus ProfessionalとAmazon Inspectorは同等の脆弱性を検出できていることがわかったとしている。