株式会社リチェルカセキュリティは7月14日、TBS放送の金曜ドラマ「トリリオンゲーム」のハッキングシーンについて、舞台裏を解説している。
原作となる「トリリオンゲーム」は、株式会社小学館が発行する「ビッグコミックスペリオール」で連載中の作品で、原作を「アイシールド21」などを手がけた稲垣理一郎氏が、作画を「男組」「サンクチュアリ」などを描いた池上遼一氏が担当し、技術監修を株式会社Flatt Securityが担当している。
TBSで放送が始まったドラマでも、Flatt Security が技術監修を行っている一方、リチェルカセキュリティはIT・セキュリティ技術協力として、原作と台本のシナリオに基づいて「現実的に可能なハッキングシナリオの具体化」「詳細が設定されていなかったプログラムの作成」「実際のプログラム・コマンドに合わせたセリフ・演技指導」「セキュリティチャンピオンシップのルール設定、画面作成支援」を行っている。
同解説では、ドラマ1話で作成した資料や作成の舞台裏について、「防犯カメラハッキングシーン」「セキュリティチャンピオンシップの予選シーン」「セキュリティチャンピオンシップの本戦シーン」をピックアップして紹介している。
たとえば防犯カメラへの攻撃については、リチェルカセキュリティ社内に脆弱性を持つ監視カメラの模擬環境を構築し、侵入手順を作成したという。劇中では当然詳細な解説はなされていないが、7段階のプロセスでカメラへの攻撃を行ったことが解説されている。
「劇中言及もされないような細部などどうでもいい」という考え方もあるが、映画「マトリックス」シリーズでNmapなどの実在するツールが使われていたように、細部まで実現性、フィージビリティの考証を行った作品が結果として面白くなる場合も多い。