「営利企業でなくボランティアに製造物責任負わす」Python 責任者異議 | ScanNetSecurity
2024.04.27(土)

「営利企業でなくボランティアに製造物責任負わす」Python 責任者異議

 Python Software Foundation(PSF)は、欧州が提案しているサイバーセキュリティ関連の法律によって、オープンソースに貢献している団体および個人が誤ったコードを配布した際に、不公平な形で責任を負うことになると、懸念を抱いている。

国際
pyfound.blogspot.com/2023/04/the-eus-proposed-cra-law-may-have.html

 NPO である Python Software Foundation(PSF)は、欧州が提案しているサイバーセキュリティ関連の法律によって、オープンソースに貢献している団体および個人が誤ったコードを配布した際に、不公平な形で責任を負うことになると、懸念を抱いている。

 「この法案を現在の文面のままで施行すれば、オープンソースコンポーネントの作者は、そのコンポーネントの他人の商用製品での使用方法について、法的責任および賠償責任を負う可能性がある」と、PSF はエクゼクティブディレクタのデブ・ニコールソンが火曜日に発表した声明の中で述べている

「現在の文面では、ソフトウェアの供給に対して一切報酬を受け取ったことがない独立した作者と、エンドユーザから対価を受け取って製品を販売している巨大テック企業の間に一切の線引きがない」

 欧州議会議員らは昨年、ソフトウェアのセキュリティおよび責任について定めた 2 つの法案を提出した。そしてその後、テック系のコミュニティは、これらの法案の規定が幅広すぎるとして反対の声を上げてきた

 そのうちの 1 つであるサイバーレジリエンス法案(CRA)は、デジタル製品のセキュリティ向上を目的として、製品を作る側に対して「製品のセキュリティの確認」「脆弱性回避策の実装」および「顧客へのセキュリティ関連情報の開示」を義務付けるものだ。この法案の意見の公募期間は 11 月に終わっており、公開協議期間は 5 月 25 日に終わる


《The Register》

編集部おすすめの記事

特集

国際 アクセスランキング

  1. TorがAmazonクラウドでDIYリレーを開始〜構築が容易で安価に実行可能(The Register)

    TorがAmazonクラウドでDIYリレーを開始〜構築が容易で安価に実行可能(The Register)

  2. 海外における個人情報流出事件とその対応第226回 米医療機関、患者情報のセキュリティ確保に苦心(2)注意したい、有名人の医療情報のセキュリティ

    海外における個人情報流出事件とその対応第226回 米医療機関、患者情報のセキュリティ確保に苦心(2)注意したい、有名人の医療情報のセキュリティ

  3. 米国、英国のプライバシー監視機関が政府の監視を抑制する法的訴訟を提起~プライバシープロテクターが最高裁判所と英国裁判所に NSA、GCHQ の抑制を請願(The Register)

    米国、英国のプライバシー監視機関が政府の監視を抑制する法的訴訟を提起~プライバシープロテクターが最高裁判所と英国裁判所に NSA、GCHQ の抑制を請願(The Register)

  4. 総資産 2,303 万 3,975 ドル、逮捕された Alphabay 運営者のずさんなセキュリティ管理 (The Register)

  5. 訃報:セキュリティの草分けロス・アンダーソン氏 死去 67 歳、何回分かの生涯に匹敵する業績

  6. Anonymous、アマチュア無線を利用した安全なデータ通信のスキームを開発~海賊チャネルにおける、自由のための「帯域幅」の取引(The Register)

  7. クラウドさん 魔法でも救世主でもなく料金も高いことが完全にバレる ~ 脱クラウドの取り組みも

  8. 訃報「伝説のハッカー」ケビン・ミトニック氏 59歳

  9. 中国ハッカーが発表した「自律ルール」日本語訳(全文)(Far East Research)

  10. 膨大な国際電話通話料金を課すPornspa.Fトロイの木馬

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×