株式会社カスペルスキーは7月26日、クロスプラットフォームのプログラミング言語 Rust を使用する新たなランサムウェアグループ「Luna」の発見について発表した。
Kasperskyの調査チームは、プログラミング言語 Rust で記述したランサムウェアを使用しWindows、Linux、ESXiを標的とする新たな攻撃グループ「Luna」を発見した。Rustで開発したマルウェアは、オペレーティングシステム間での移植が容易で、Windows、Linux、ESXiベースのシステムを同時に狙うことが可能となる。
Kasperskyの調査チームが見つけたダークWeb上の広告には、Lunaグループはロシア語話者のアフィリエイトにのみ協力すると記載があり、ランサムウェアのバイナリにハードコードされたランサムノート(身代金を要求する通知)には幾つかのスペルミスがあった。Kasperskyではこれらの情報から、Lunaグループはロシア語話者である可能性を指摘している。
Kaspersky では Luna の活動について、Rust や Golang のようなプログラミング言語で開発される、最近のランサムウェアのクロスプラットフォーム化の傾向を裏付けるものとし、代表的な例として BlackCat と Hive を挙げている。
Kaspersky では、クロスプラットフォームの言語を使用する傾向は2022年のランサムウェアのトレンドで、引き続き注意を呼びかけている。