国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は5月31日、Web媒介型攻撃の実態把握と対策技術の向上のために、2018年に開始したユーザー参加型プロジェクト「WarpDrive」を再起動すると発表した。
NICTでは2018年に、アニメ「攻殻機動隊S.A.C.」シリーズとタイアップし、ユーザー参加型プロジェクト「WarpDrive」を開始。同プロジェクトでは、PC向けに「タチコマ・セキュリティ・エージェント」、スマートフォン向けに「タチコマ・セキュリティ・エージェント・モバイル」を無償配布し、参加ユーザーのWebアクセスの観測や分析、攻撃検知、ブロック、警告等を行い、Web媒介型攻撃の実態解明や対策展開を目指していた。
NICTで2021年4月に発足した新組織サイバーセキュリティネクサス(Cybersecurity Nexus:CYNEX)では、「WarpDrive」を再起動し最新シリーズ「攻殻機動隊 SAC_2045」とタイアップを開始、同作品の世界観にアップデートを行った。
PC向けの「タチコマ・セキュリティ・エージェント」は、Chromeブラウザの拡張機能のみで動作するため初期導入が容易となり、また、ユーザーへの通知時のヘッドライン表示を改善し、通知履歴を確認できるメニューを追加、通知に関して運営側とやり取りができる窓口も追加している。
スマートフォン向けの「タチコマ・セキュリティ・エージェント・モバイル」は、Android 11に対応するとともに、スマートフォンのセキュリティレポートを表示する機能を追加し、ユーザビリティが向上している。
「攻殻機動隊 SAC_2045」シリーズにアップデートしたタチコマ・セキュリティ・エージェント、タチコマ・セキュリティ・エージェント・モバイルは、5月31日午後2時から無償ダウンロードを開始している。