三井物産セキュアディレクション株式会社(MBSD)は3月8日、2月末からConti の内部情報とされるデータを流出している「ContiLeaks」についての調査資料をPDFで公開した。
「ContiLeaks」は、2022年2月28日に突如出現したSNSアカウントで、Contiの内部情報とされるデータをSNS上で連日暴露している。同資料では、流出したチャットログの概要と、チャットの内容から幾つかピックアップして掲載したもので、ロシア語の翻訳に機械翻訳を用いている。流出データの入手や確認にかかる手間や工数、リスクを減らすことを目的にしているため、それぞれの情報に関する見解やコメント等は掲載していない。
流出したデータは、Conti攻撃グループのメンバー間の内部チャットログ約2年分(2020/6/21~2022/03/2)で、チャットログの形式はjson形式、ファイル数は546 ファイル、メッセージ数の合計は約17万弱(168,777)、メッセージ内のユーザー数は465ユーザーとなっている。
同資料でピックアップしているチャットログは、「ランサムウェアの開発を示唆するコメント」「支払い期限を過ぎても支払わない被害会社に対してどう対応するかを会話しているやりとり」「交渉時の金額について最初はふっかけるものだという助言」「メディアの記事になっていることを嘆いている様子」「結果が出ない時に感じる苦労を話す様子」「Conti のあるメンバーが Ryuk に自身が作ったコードが再利用されていることを知って驚く様子」「ランサムウェアを改良しテストで問題なければ実戦に進めるという趣旨のコメント」「被害組織側のランサムウェアの交渉人からの交渉コメントを共有する書き込み」「攻撃グループの給料がフォーラムで安すぎと言われているということに関する会話」「ゼロディエクスプロイトの売買の可能性や提案に関するやりとり」「マルウェアの検知について技術的な会話をする様子」「ウイルス対策製品に検出されないようにする業務を行う先輩が新入に作業を教える様子」などがある。