韓国の科学者によれば、繊維の絹が認証や解読不能な暗号化の手段になる可能性があるという。
絹がこの役割を担うことができるのは、「Nature Communications」誌で説明されているとおり、セキュリティ科学者たちが、複製できないという特性を持つ物理的オブジェクト「物理複製困難関数」( PUFs )への関心をますます高めているためである。本誌が 2018 年に解説したとおり、これまでは個々の半導体に存在する電気的な変動を、各デバイスに固有の鍵を生成するために利用することで、それぞれのチップが PUF 化されてきた。
ネイチャー誌の論文を執筆した韓国光州科学技術院の科学者たちは、より優れた暗号鍵から、物理的オブジェクトへの固有識別子の提供まで、幅広い目的に役立てるためにはもっとたくさんの PUF が必要だと考えている。
絹は、繊維が織り交ざったその複雑な構造のおかげで、この目的に「織り込む」ことができる。