一般社団法人JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は12月2日、トレンドマイクロ株式会社への「2021年度 ベストレポーター賞(脆弱性部門)」の贈呈を発表した。
JPCERT/CCでは、インシデント対応業務と脆弱性調整業務に関連するレポーターに感謝の意を伝えるため「JPCERT/CCベストレポーター賞」を制定、インシデント報告部門ではインシデント報告の件数とその内容に基づいて決定し、脆弱性報告部門ではJPCERT/CCやJVNに相談・報告した脆弱性情報の件数と内容に基づいて決定している。
トレンドマイクロはJPCERT/CCに「製品開発者」として登録されているメーカーであるが、一方で国際的な脆弱性発見コミュニティ Zero Day Initiative(ZDI)を運営し、ZDIとして報告や相談を行うこともあり、「発見者」、「調整者」の一面もある。
トレンドマイクロからJPCERT/CCに対し、社内外で発見された自社製品の脆弱性に関する報告を行ったことで、JVNVU アドバイザリや注意喚起の複数公表に至ったが、JPCERT/CCではトレンドマイクロと協力して情報流通を行い、さらに脆弱性の悪用情報やインシデント対応を含め、サイバーリスク低減のための活動に繋がった。
JPCERT/CC はこれらに加え、製品開発者に改めて自製品の脆弱性の情報流通を考える機会としたく、トレンドマイクロにベストレポーター賞を贈呈したとのこと。
なおJPCERT/CCでは、2021年の「JPCERT/CCベストレポーター賞」のインシデント報告部門として笹田修平氏に贈呈している。