1トン重いと知らずに飛んだボーイング機、原因はチェックインプログラムのオフショア開発委託先国の「文化」の違い | ScanNetSecurity
2025.02.28(金)

1トン重いと知らずに飛んだボーイング機、原因はチェックインプログラムのオフショア開発委託先国の「文化」の違い

英国の航空会社TUI が乗客のチェックインに利用するソフトウェアに、プログラミング上のエラーがあった。そのために、昨年 7 月の 3 便のフライトで機体重量の計算を間違え、重大な安全上の問題が発生するおそれがあった。

国際
1トン重いと知らずに飛んだボーイング機、原因はチェックインプログラムのオフショア開発委託先国の「文化」の違い
 英国の航空会社TUI が乗客のチェックインに利用するソフトウェアに、プログラミング上のエラーがあった。そのために、昨年 7 月の 3 便のフライトで機体重量の計算を間違え、重大な安全上の問題が発生するおそれがあった。

 英国の航空事故調査局(AAIB)が木曜日に発表した報告書 [ PDF ] によると発生したエラーの原因は、搭乗者リストで「 Miss 」と表記された乗客を、チェックイン用ソフトウェアが「子供」と解釈してしまったことだという。そのため、大人であれば 69 キロ(約 152 ポンド)を割り当てるところを、子供の体重である 35 キロ(約 77 ポンド)を割り当ててしまった。

 AAIB の報告書は、このエラーは「Miss」という語の理解についての文化的な相違にもとづくとしている。

 「システムのプログラミングは英国で行われたものではない。プログラミングが行われた国では、「 Miss 」という敬称は子供に使用され、成人女性には「 Ms 」を使用する。そのためにエラーが起きた」と報告書に記されている。

 The Register ではシステムのプログラミングが行われた場所を TUI に問い合わせたが、質問書への回答ではその点については無視された。
《The Register》

関連記事

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 永世名誉編集長 りく)

×