マルウェア「Emotet」への感染を目的とした悪意のある電子メールは、日本の営業時間である午前9時頃から活発化し、終業時間頃に沈静化することがIBMの調査で明らかになった。日本アイ・ビー・エム株式会社(IBM)によれば、同社Tokyo SOCにおいてもマルウェアEmotetへの感染を目的とした不審なメールを継続して確認しており、そのうちEmotetに感染する可能性があるURL記載型メールの検知状況については7月22日から検知しており、7月28日には約180件に増加している。続いて不審メールの検知時間について、ユーザーが業務を開始する時間から感染を狙ったメールを多く受信しており、その後件数は減るが業務終了と考えられる時間まで継続している。これらのメールは件名や本文に日本語が使用されており、日本のユーザーを狙って送信されていることが分かるとのこと。また同社では、マルウェアに感染しないために組織内での情報共有や体制の確認とあわせて技術面で、各IPS製品のEmotetの不審な通信を捉えるシグネチャーや検知ロジックに加え、メールセキュリティサービスを使用して不審なメールを遮断する、不審なファイルを開封した場合に備えクライアントにEDR製品やアンチウィルスソフトを導入する、感染した場合に備えIPS製品で感染後に発生する通信を遮断する、Microsoft社のOffice製品において業務上マクロ機能を使用しない場合は「警告を表示せずにすべてのマクロを無効にする」設定へ変更する、といった多層防御による対策をすることが有効であるとしている。
双葉電子工業のフィリピン子会社が Emotet 感染 ほか ~ 2019 年 11 月のふりかえり [Scan PREMIUM Monthly Executive Summary]2019.12.3 Tue 8:15