デジサート・ジャパン合同会社は2月15日、米デジサート・インクが「デジサート研究所」を設立したと発表した。この研究所は、大学研究者と業界リーダーが協働してセキュリティの課題に対する革新的なアプローチについて、研究と開発に取り組むもの。同社の顧客やパートナー、見込み客への革新的なアプローチを市場に投入するために、先進的な企業や研究者と協業することを主眼としている。同研究所では、研究者が共同で技術イノベーションの推進を図るために2つのアプローチを行っている。ひとつは、新たに発生する脅威に関わる特定の課題に対する研究支援に向けた助成を大学側に提供すると同時に、その他の企業系研究所とも協力すること。産学共同研究に対するデジサートによる審査だけでなく、顧客のフィードバックに基づいたガイダンスも提供する。もうひとつは、大規模な匿名データベースを提供し、実際の使用ケースに研究者が対応しやすいよう支援すること。同研究所の所長であるアベスタ・ホジャティ氏は、同研究所はデジサートの顧客と業界の最大の課題に広く取り組み、現在から未来にかけて企業に利益をもたらすイノベーションを推進するとし、その作業の一環として、サイバーセキュリティ技術と共通の問題に対する実践的なソリューションを着実に前進させるべく業界固有の専門知識とリソースを提供すると述べている。同研究所が最初に手掛けるプロジェクトは、耐量子コンピュータ(計算機)暗号と機械学習の研究に関するもので、前者はマイクロソフト リサーチ、Utimaco社、ISARA社およびGemalto社と、後者はイリノイ州立大学アーバナ・シャンペーン校と共同で実施している。