2つの特許技術用いた国産ランサムウェア対策ソフトウェア発売(MBSD) | ScanNetSecurity
2024.03.19(火)

2つの特許技術用いた国産ランサムウェア対策ソフトウェア発売(MBSD)

三井物産セキュアディレクション株式会社(MBSD)は6月18日、同社が保有する2つの特許技術を用いたランサムウェア対策ソフトウェア「MBSD Ransomware Defender」を販売開始した。

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三井物産セキュアディレクション株式会社(MBSD)は6月18日、同社が保有する2つの特許技術を用いたランサムウェア対策ソフトウェア「MBSD Ransomware Defender」を販売開始した。

「MBSD Ransomware Defender」に搭載されたのは、2016年に登録された特許第5996145号と、2017年に登録された特許第6219550号。同技術は現在米国でも特許申請中。

MBSDは、SOCや脆弱性診断、コンサルティング、教育など、もっぱらセキュリティ“サービス”企業として知られてきた。これまでも顧客向けにSIEMをスクラッチで特注開発するなどの開発能力を有していたが、「MBSD Ransomware Defender」は初めての一般市場向け自社開発製品となる。

現在のランサムウェア対策には、パターンファイルや振る舞いによる検知、デセプション技術などが用いられている。「MBSD Ransomware Defender」は、ランサムウェア本体やその挙動ではなく、暗号化される当の「ファイル側」に着目した。暗号化される際のファイルの構造変化を監視・検知し暗号化を止める。同社コンサルティングサービス事業本部 サイバーインテリジェンスグループがこれまで世界中から収集したランサムウェア全検体で防御を確認済みだという。

代表的なアンチウィルスソフト製品との共存を確認しており、検知ログをSIEMと連携させることも可能。1ユーザー年間4,800円のライセンス価格で、株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリが代理店となって販売を行う。

経済犯罪として考えられているランサムウェアだが、2020年の大規模スポーツイベントを控える現在、リスクは身代金要求だけにとどまらず、内閣サイバーセキュリティセンターが4月に公開した資料でランサムウェアは「機微な情報や重要な社会インフラ等を取り扱う組織にとって(中略)機能停止を引き起こす別次元の攻撃となり得る」と言及され警戒が促されている。
《高橋 潤哉( Junya Takahashi )》

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