NTTデータ先端技術株式会社は4月10日、Spring Frameworkに含まれるリモートコード実行に関する脆弱性(CVE-2018-1270)に関する検証レポートを公開した。この脆弱性は、2018年4月5日にPivotal Software社によって報告されたもので、軽量のメッセージングプロトコルSTOMP(Streaming Text Oriented Messaging Protocol)をWebSocket上で利用している状態で、攻撃者から細工されたメッセージを受け取った場合に、Spring Expression Languageにおいて適切な処理ができないことに起因するもの。この脆弱性が悪用されると、当該フレームワークのMessagingの実装において、リモートから認証を必要とせずに任意のコードを実行される可能性がある。同社では本脆弱性の深刻度を「Critical」と評価している。この脆弱性の再現性について、同社の鈴木涼太氏が検証を行った。検証は、CentOS 7.0 64bit上のSpring Boot 2.0.0、Spring Framework 5.0.4、OpenJDK Runtime Environment 1.8.0_102をターゲットシステムとして実施した。標的サーバ上で実行可能となるOSコマンド(ファイル操作)をjavaによる攻撃コード内に記述し、STOMP over WebSocketを使用したMessaging機能から攻撃対象サーバへ送信した。検証の結果、標的サーバ上でファイル操作に成功した。