福岡を皮切りに名古屋、大阪、そして3月7日からの3日間、東京で開催される「Security Days Spring」は、国内外のセキュリティベンダーによるセミナー中心のイベントで、多くの企業や専門家が最新知見の講演を行う。イスラエルの8200部隊出身のエンジニアで設立されたサイバーリーズン。攻撃側のノウハウをもってサイバー攻撃を防御する次世代エンドポイントセキュリティを使いやすくパッケージしたソリューションを日本向けに提供する。サイバーリーズン・ジャパン シニアディレクターのハユン・アミ氏に、同社の製品の優位性や講演の見どころなどについて話を聞いた。――2012年に設立されたサイバーリーズン・ジャパンの最近のトピックについて教えてください。中核となる製品は、「Cybereason Complete Endpoint Protection」です。次世代エンドポイント・セキュリティ・プラットフォームとして、APT攻撃(高度標的型攻撃)に対処することを念頭に設計されたものです。大規模エンタープライズから中小、中堅企業まで規模を問わず多くの企業に導入実績があり、導入を通じ、日本の企業がAPT攻撃の脅威にどれだけさらされているかを、直に見て学んできました。我々の製品の特性が日本市場にマッチしており、日本市場に大きなチャンスがあることが確認され、約2年前からソフトバンクの出資を受けています。以来、製品開発、展開だけでなく、日本市場でどうすれば我々の製品を効果的に使ってもらえるかを念頭に起きながらビジネスを展開してきました。我々の製品、それに付随するすべてのサービスは日本市場のために独自に構築されたものです。――日本市場の独自性を踏まえ、どのように製品をローカライズしてきたのですか。我々の製品が日本市場に向いているという理由は大きく3つあります。1つは、専門家でなくても使える点です。サイバーリーズンの創業メンバーの3名はイスラエル国防軍のサイバー攻撃、防御の精鋭部隊である8200部隊出身です。そう聞くと専門的なプロダクトという印象がありますが、我々は、セキュリティの専門家でなくても、自社のネットワークで何が起きたか、何をしなければならないかがわかるような製品を作ることをコンセプトにしています。2つ目は、AIによる自動処理。AIによる機械学習の要素が盛り込まれ、人間のアナリストの判断を自動化し、省力化に寄与します。そして3つ目が、攻撃に対処するためのシステムがオールインワンでパッケージされている点。マルウエア検知から攻撃の調査、攻撃をプロテクトするところまで、アナリストは一つのスクリーンで確認、操作することができます。