iOSの最新版「iOS 9.3」が公開、個人情報を含む「メモ」をTouch IDまたはパスコードで保護可能に(Apple) | ScanNetSecurity
2024.03.28(木)

iOSの最新版「iOS 9.3」が公開、個人情報を含む「メモ」をTouch IDまたはパスコードで保護可能に(Apple)

 米Appleは22日未明、4インチ画面のiPhone新モデル「iPhone SE」、9.7インチ画面の小型版「iPad Pro」を発表。あわせてiOSの最新版「iOS 9.3」が公開され、旧機種でもダウンロード可能になっている。この記事ではiOS 9.3の新機能・改善点などを紹介する。

製品・サービス・業界動向 新製品・新サービス
 米Appleは22日未明、4インチ画面のiPhone新モデル「iPhone SE」、9.7インチ画面の小型版「iPad Pro」を発表。あわせてiOSの最新版「iOS 9.3」が公開され、旧機種でもダウンロード可能になっている。この記事ではiOS 9.3の新機能・改善点などを紹介する。

 アップルによれば、iOS 9.3の主な新機能・改善点は以下のとおり。

■新機能
 「Night Shift」
■改善された機能
 「メモ」
 「News」
 「ヘルスケア」
 「Apple Music」
など。「iBooks」「CarPlay」「教育」も機能が改善。そのほかにもさまざまなバグ修正が施されている。

 このなかでは、やはり新しく登場した「Night Shift」が注目だ。「Night Shift」は、時計と位置情報から、現在のまわりの明るさを類推し、「夜(日の入り後)であれば、ディスプレイ画面の色を暖色系に切り替える」という機能だ。

 暖色系の画面にすることで、いわゆるブルーライトが抑えられた穏やかな色調で、目に優しい状態になる。これにより、夜に液晶画面を見ていても、眼への負担が少なく、スムーズに睡眠に移行できると考えられている。

 「Night Shift」を使うには、「設定」の「画面表示と明るさ」をタップ。するとiOS 9.3では新たに「Night Shift」の項目が出来ているので、それを選択するだけだ。「時間指定」で色調を変えたい時間帯、「色温度」で色調の度合を調節できる。また「手動で明日まで有効にする」をオンにすれば、即座に色温度が変化する。夜になる前に、暗い部屋で睡眠するといったシチュエーションで使える機能だ。

 じつはAmazonのKindle/Fireタブレットも同種の機能を搭載している。Fire用にカスタマイズされたAndroid OS「Fire OS 5(Bellini)」では、設定メニューから「Blue Shade」を有効にすることで、ブルーライトの放射を弱く出来る。しかし、「Blue Shade」では、時間帯の選択はできない。また画面が赤黄色に変化する度合が激しく、かなり濃いサングラス越しに見ているような状態になってしまう。「色調」は設定できても、その「度合」が設定できないから、正直使えない機能だ。市販アプリの「ブルーライト軽減フィルター」などのほうが、より細かく色設定を選択できる。

 ただし、こうした「画面を暖色系にする」という機能は、あくまで、そのほうが眼に優しいという話であって、心地よい睡眠を送ることを保証するものではない。そのため、Appleの説明文も「これは心地よい眠りに役立つ可能性があります」と、ナントモ微妙な表現だ。あくまで、“寝床でのちょっとした気分転換”程度、と考えるといいだろう。

 そういうわけで、iOS 9.3自体は、それほど劇的な変化があったわけではないと言える。改善点として大きなものは、個人情報を含む「メモ」をTouch IDまたはパスコードで保護できるようになったこと、Newsの“トップストーリー”セクションにその日の主要記事が表示されるようになったこと、iCloud関連の不具合がいくつか解消されたことがあげられる。また、先日おおきく報道された「日付を手動で1970年5月以前に変更して再起動操作を行うと、iOSデバイスが起動しなくなる」バグも修正された。

※※※「Night Shift」の状態で、iPhone画面をキャプチャした場合、その色合いはデータに反映されず、普通の色調で保存される。本記事の画像は、Photoshopで加工した再生イメージである点に留意してほしい。※※※

iOSの新機能「Night Shift」って正直どうなの?……「iOS 9.3」公開

《冨岡晶@RBB TODAY》

関連記事

Scan PREMIUM 会員限定記事

もっと見る

Scan PREMIUM 会員限定記事特集をもっと見る

カテゴリ別新着記事

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×