プラスワン・マーケティングは22日、六本木のニコファーレで新ブランドおよび新製品発表会を開催。月額299円からの新料金プランやWindows 10 Mobile搭載スマホなど詳細は既報しているが、ここではプレゼンテーションの後に行われた同社代表取締役の増田薫氏への質疑応答と囲み取材の内容を紹介する。■iOSやAndroidとの違いとは?--- Windows 10 Mobileは、まだまだ不安定な部分も見られる。「KATANA」について、販売最速を目指すというのは、どのようなスケジュールを考えているのか?「Windows Phoneについては、マイクロソフトと共同で開発を行っています。そのうえで、マイクロソフトがOSのマスター版を完成させたら、そこから他社に遅れることなく、最短で製品を発売するということです」--- Windows 10 Mobileは、企業としてのニーズがあるのか? iOSやAndroidと比較した場合のメリットを教えてほしい。「セキュリティの部分が大きなメリットになります。同じWindowsなのでシームレスな世界が作れるのが、iOSやAndroidとの違いです。これらのOSの端末でできるのはメールの確認や承認作業ぐらいで、会社の業務に活用しているとは言えませんので、強力なデバイスになってきます」--- 企業に通信インフラを含めて提供する場合、料金プランや企業単位でのチャージなど、よりフレキシブルな対応は検討しているのか?「まさにその通りです。いろいろなサービス、料金プランを含めて、法人の利用状況にあったものを提供していく。それが最も重要だと考えています」--- Windows Phoneについては、先日発表された「Ninja」からデザインが変わった印象があるが。「デザインについては、都度都度変えているので、どんどんいい製品になっていくと思います。Windows Phoneについて一番大きいのは、やはりWindows 10 Mobileを搭載したことです。OSのバージョンアップはエンドユーザーにとって簡単なことではありませんので」■ガラホ発売は最速で年内--- 「SIMPLE」やガラホの発売スケジュール、「KATANA」で採用したCPUの型番は?「発売時期はカミングスーンということで、最速では年内で出せると考えています。KATANAについての詳細は、今後徐々に発表していくので、楽しみにしていてください」--- 「SIMPLE」の発売が遅れた理由は何ですか?「昨年発表した時点で、普通に使うことができていました。ただ、『パ』行の変換タイミングが微妙だったんです。SMSオンリーの端末なので、そこまでこだわらなくてもよかったのかもしれませんが、そういう文字関連の改善を行っていました。独自OSなので、Androidより時間がかかったということもあります」--- ガラスマ(ガラホ※編集部註)がターゲットとしている層は、どのようなユーザーなのか?「分かりやすい例えだと、私の父が77歳で、今でもガラケーを使っています。スマホは使ってみたいけど、『ボタン無いんでしょう?』とか。そういう気持ちは凄くわかるんです。でも、ガラケーでSkypeで孫と通話できるかといると、それは難しい。なので、Google Playに対応したガラスマで、使い方は今までのまま。でも、使い勝手はいろいろと変わる端末を、初めてスマホを使う人などに提供していきたいと思います」■世界展開に向けて数百万台を生産する体制を確保へ--- 世界に展開するにあたって、販売目標は?「『SAMURAI』を提供してから10年以内に、国内では世界一のメーカーとなることを目指しています。販売ルートは海外だと国によって違いますが、キャリアを通じての販売になります」--- 海外で販売する端末は、ハードウェア的には全て同じものになるのか?「基本は同じですが、使用する周波数帯が違うので、多少はカスタマイズします。バンド帯で言うと3つに分かれ、それぞれのラインナップが4端末から5端末ぐらいになるのではないでしょうか」--- 世界展開にあたって、製造ではどのぐらいの規模を確保できるのか?「数百万台を製造するだけの体制は作っています。将来的にはそのモノづくりを日本で行う体制を作りたいですね」--- 現状は台湾や中国で製造しているが、今後は日本に拠点を移すのか?「今後は日本に順次移していきたいですね」--- 「SAMURAI」シリーズは日本で製造しているのか?「一部はそうですが、全部ではありません。ただ、『極』になると、ほとんどのパーツが日本製になります」--- パーツは日本製というのは、海外端末でもよくあることだが、現状はそれと同じなのか?「そうですね。あと、裏ぶたなどは今回『極』がこだわったところで、日本の職人が1枚1枚を作っているので、そういう面白い価値を提供できると思います」■アプリ単位の制御で通信品質をコントロール--- 今後はMVNOと端末メーカー、どちらにかじ取りをしていくのか?「日本においてはMVNOが先になると思います。メーカーによっては、ハードウェアだけ、SIMカードだけ、アプリだけというところがほとんどですが、それらを全て提供することに意味があると思っている。それぞれ使っていただいてもいいのですが、全部使えば一番のソリューションを提供できると考えています」--- SIMの品質をキャリアと同じにするというのは、MVNOの仕組みを考えると技術的に難しいと思うが?「キャリアと全く同等というと、時間帯によってはものすごい速度が出ていることもあるので、完全に同じというのは難しいかもしれません。ただ、MVNOではたくさんのアドオンを詰め込む形が多いのですが、我々はそういうことはしません。ボトルネックにならないように帯域コントロールを行い、通信品質を近づけていくこと。後は、アプリやユーザーに合わせて通信速度をコントロールすることで、体感的にキャリアに近い速度でご利用いただくことができます」--- 通信制御とは、具体的にどのような処理を行うのか?「アプリ単位での制御、ユーザー単位でのポリシー制御のクロスになります。お客様の指定のアプリについて回線を確保したり、特定のパケットは課金しないといった対応ができます」--- 例えば、メールを送るときは回線が遅くてもいいけど、YouTubeのような大容量通信は速くするということか?「そうですね。みなさんの要望をいただきながら、今後最適化していくつもりです」
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