トレンドマイクロ株式会社は9月30日、2013年に入ってJavaに存在する脆弱性が攻撃者により多用される事例を多く確認しているとして、ブログで検証している。Javaを狙うエクスプロイトコードは、Javaのレイヤに存在する脆弱性を利用するエクスプロイトコードと、Javaのネイティブレイヤに存在する脆弱性を利用するエクスプロイトコードの2種類に分けることができる。Javaのレイヤ内の脆弱性を突くエクスプロイトコードは、実際にはJavaのレイヤランタイムに存在する脆弱性を利用する。これによりアプリケーションはセキュリティマネージャを回避することができ、高い権限の機能を呼び出すことが可能となる。これらのエクスプロイトコードには「攻撃者たちは、OSレベルの防御を回避する必要がないため、少ない労力で作成することができる」「クロスプラットフォームである」という特徴がある。Javaのネイティブレイヤ内の脆弱性を突くエクスプロイトコードは、実際にはJavaのネイティブ・レイヤ・ランタイムに存在する脆弱性を狙う。これらのエクスプロイトコードは、「ASLR」や「DEP」といったOSレベルの防御システムを回避する必要があるため、作成がより困難となる。さらに、Javaのネイティブレイヤに存在する脆弱性を利用するエクスプロイトコードの作成には、より高度な技術が必要となる。しかし2013年、攻撃者たちはネイティブレイヤの脆弱性を利用する能力を明らかに持っているように見受けられるとしており、その理由として2つの手法を挙げている。