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2017.08.23(水)

各キャリアのLTEへの接続率と平均スループットの分布を明らかに

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 昨年秋より各キャリアのLTEサービスが揃い踏み、最新の夏端末ではLTEに対応した端末がラインナップの中心となっている。また昨今では端末よりもキャリアのネットワークの品質差が話題の中心となっている。

 RBB TODAYでは、過去4回、スマートフォン向けのスピード測定アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」の計測結果から分析を行なってきたが、今回は全国のデータを対象にNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイル各キャリアのLTEへの接続率と平均スループットの分布を明らかにするよう試みた。

 また分析に際して、今回はLTE対応のiOSとAndroid端末のみでの比較を行った。まずはLTEへの接続率だが、計測時にLTEで図れる確率を%で示した。計測者はLTEに接続が可能な際にはLTEで計測するという前提だ。“接続率”という言葉はソフトバンクモバイルがプロモーションとして利用している言葉だが、通話ができるかどうか?データの送受信が可能かどうか?を調べているものであり、本分析はデータ接続できる状態でLTEかどうかを見るものである。根本的な違いがあることをご理解いただきたい。

 前置きが長くなったが、実際に分析を見てみると、KDDIのAndroidが99.1%とトップ、続いてNTTドコモのAndroid(84.7%)、ソフトバンクモバイルのiOS(84.0%)と続く。つまりKDDIのAndroid端末は大抵の場合LTEと接続していると見える。もちろんLTEのカバー率は100%ではないのでLTEの電波が届かない場所や計測されなかった場所も含めて完全ではないだろうが、他社と比べるとLTEにつながっている状態が非常に多く感じられるのではないだろうか?要因としてKDDIのAndroidでは、800MHz帯のプラチナバンドで構成されたLTEがこの結果に結びついたものと思われる。800MHz帯の電波はカバー範囲が広く、回りこむ特性を持っており、ビル影や建物内、地下などでも電波をつかみやすく、その結果LTEの接続率が向上したのだろう。しかしNTTドコモもこの800MHz帯を利用している。差がついているということは、KDDIの方が800MHz帯のLTEをしっかり整備してきたと想像できる。次いだNTTドコモのAndroidとソフトバンクモバイルのiOS においては、若干NTTドコモの方が高いものの、ほぼ横並びという結果になっている。両社の84.0%の接続率もそれなりに高く、ユーザーは概ね満足できるだろう。

 次に通信速度の計測結果を分布、グラフ化してみた。各段階の区分けは0~4Mbps、4~8Mbps、8Mbps~12Mbps、12Mbps~16Mbps、16Mbps以上の5段階。これは3Gの一般的な速さ(0~4Mbps)から、早くなったと実感できる(4~8Mbps)、そして確実にLTEでの接続を行なっており、より高速なインターネット接続が期待できる速度(8Mbps~)と考え、そして8Mbps以上のサンプル数が多いため、以降は4Mbps単位での分布を見てみた。

 まずはより高速なインターネット接続が期待できる8Mbps以上の比率を比較すると、KDDIのAndroidが約83%でトップ、次いでソフトバンクモバイルのAndroidが約71%、以下ソフトバンクモバイルのiOS、NTTドコモのAndroid、KDDIのiOSと続く。しかもKDDIは16Mbpsで接続する確率は53.9%と半分以上のサンプルが高速でつながっている。これは前回の記事「【SPEED TEST】LTE勢力図に変化!劣勢だったauが躍進……関東・中部・関西で3キャリアの通信速度を分析」の分析を裏付ける結果となった。NTTドコモのAndroid、KDDIのiOS、ソフトバンクモバイルのiOSで8Mbps以上はほぼ横並びだが、ソフトバンクモバイルのiOSのみ4Mbps~8Mbpsでの割合が比較的高く、この3者を比較した場合は、ソフトバンクモバイルのiOSが快適かと思われる。

 3Gの普及よりも急速に進むLTEネットワークの充実。今起こっている3社間の競争は、ネットワークが改善されているということを日々実感できるぐらい激しいものでユーザーにとっては嬉しい限りだ。この競争がもたらしたものは、過去の分析よりわずか半年で8Mbps以上の割合がものすごく増えているなど、結果に顕著にあらわれている。この先も計測データ分析及び速度計測調査などで明らかにして行きたい。

【SPEED TEST】LTE端末の接続率、スピード分布を全国データでチェック

《編集部@RBB TODAY》

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