TorがAmazonクラウドでDIYリレーを開始〜構築が容易で安価に実行可能(The Register) | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

TorがAmazonクラウドでDIYリレーを開始〜構築が容易で安価に実行可能(The Register)

Tor Projectが、同匿名ネットワークにボランティアが帯域を提供するのをより容易にするため、AmazonのEC2クラウド・サービスを利用している。

国際
Tor Projectが、同匿名ネットワークにボランティアが帯域を提供するのをより容易にするため、AmazonのEC2クラウド・サービスを利用している。

同プロジェクトに関わる開発者がTor Cloudのイメージを発表しているが、これは、ユーザーによる同サービスへのアクセスを可能にするブリッジを、ボランティアが迅速に配備するのに利用できるものだ。この新システムは基本的に、ハードとソフトを配備、実行する労力とコストを減少させることで、このようなTorリレーの実行における面倒を、ある程度緩和するよう設計されている。

「Amazon EC2にTorブリッジをセットアップするのは容易で、2、3分程度しかかからない」と、月曜に発表された記事に、プロジェクト・メンバーが書いている。「このイメージは、自動のパッケージ・アップデートとポート転送を使用して設定されているため、Torが動作しない、あるいはサーバがセキュリティ・アップデートを入手しないといったことを心配する必要は無い。」

多くの場合、Torブリッジのセットアップに同イメージを利用する人々は、Amazonの無料利用枠に登録することになる。これによりボランティアは1年間、EC2上でブリッジを実行することが可能だ。登録できない人々は、1カ月に約30ドル支払う必要がある。

Torブリッジはメインディレクトリにリストされないリレーで、圧制的な政府やサービスプロバイダーによるブロックがより難しくなる。ボランティアにより維持されるリレーは、同ネットワークで最初のステップの役割を務める。そしてそこから、トラフィックが他のリレーへと転送される。

事前に設定されたサーバ・イメージは、ヴァージニア、北部カリフォルニア、オレゴン、アイルランド、東京およびシンガポールといった、Amazonの6カ所のサービス地域で利用できる。ブリッジのランニングコストを30ドル以下にするため、帯域制限がある。Torの記事によれば、いったんインストールすると、多少のメンテナンスは必要だという。

※本記事は有料版に全文を掲載します

© The Register.


(翻訳:中野恵美子
略歴:翻訳者・ライター
《ScanNetSecurity》

編集部おすすめの記事

特集

国際ニュース

Tor

国際 アクセスランキング

  1. レッドチーム演習大成功 丸五か月間誰も気づけず

    レッドチーム演習大成功 丸五か月間誰も気づけず

  2. ランサムウェア集団が謝罪

    ランサムウェア集団が謝罪

  3. [まさか本気でそんなに儲かると思った?]サイバー犯罪者さん 職種別給与一覧 ~ 求人広告22万件調査

    [まさか本気でそんなに儲かると思った?]サイバー犯罪者さん 職種別給与一覧 ~ 求人広告22万件調査

  4. 国際手配のランサム犯 逮捕されずに世界中を旅行

  5. Windows 10ではSafeDiscと特定バージョンのSecuROMのDRMシステムを利用した古いゲームがプレイ不可に、セキュリティホールとなる可能性を考慮

  6. 国連サイバー犯罪条約が「グローバル監視協定」になる危険性

  7. 支払額倍増の場合も ~ オラクルが Fortune 200 へ Java ライセンスに関する監査書送付を開始

  8. 資金力で警察に勝るサイバー犯罪集団とインターポールのプロジェクト

  9. 訃報「伝説のハッカー」ケビン・ミトニック氏 59歳

  10. ウクライナの違法な仮想通貨のマイニング工場を摘発、PS4など3,800台のゲーム機を押収

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×