株式会社日本レジストリサービス(JPRS)は2月23日、BIND 9.7.xの脆弱性を悪用するDoS攻撃について緊急情報を発表した。これは、BIND 9.7.1から9.7.2-P3までのバージョンに実装上の不具合があり、ゾーン情報の更新に差分転送(IXFR)またはDynamic Update機能を使用している場合、namedに対するリモートからのDoS攻撃が可能になる脆弱性が存在することが、開発元のISCより発表されたというもの。本脆弱性は危険度が高いため、該当する状況でBIND 9を利用しているユーザは、関連情報の収集やバージョンアップ等、適切な対応を取ることを強く推奨している。解決策は、BIND 9.7.3へのアップグレード、または各ディストリビューションベンダからリリースされたパッチの適用を実施することだが、一時的な回避策としてマルチスレッド機能を無効にしてBIND 9を再構築する、または実行時オプション「-n 1」を指定してワーカースレッド数を1個に設定することを挙げている。ただしこの場合、DNSサーバの性能が低下する。(吉澤亨史)http://jprs.jp/tech/security/bind97-vuln-ixfr-and-dynamic-update.html