独立行政法人情報処理推進機構 セキュリティセンター(IPA/ISEC)は9月3日、2010年8月度の「コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況」を発表した。また、マイクロソフトが6月と7月に1件ずつWindowsの脆弱性に関する情報と攻撃からの回避策を緊急に公開しているが、特に7月に公開された脆弱性を悪用するウイルス「W32/Stuxnet」は、「細工されたショートカットファイル(lnkファイル)が入っているフォルダをエクスプローラで開くだけで、ウイルスが動き出す」ということが顕著な特徴として挙げられ、今までにない新たな攻撃手口でUSBメモリなどを介して感染を拡大することから注意を呼びかけている。8月のウイルス検出数は約4.5万個と、7月の約4.7万個から5.5%の減少となった。届出件数は1,177件となり、7月の1,209件から2.6%の減少となっている。コンピュータ不正アクセス届出状況では、8月の不正アクセス届出件数は18件で、このうち12件は何らかの被害があった。相談件数は56件で、このうち16件が何らかの被害に遭っている。被害届出の内訳は、侵入7件、アドレス詐称1件、なりすまし4件となっている。ウイルス・不正アクセス関連相談総件数は2,432件で過去最多となった。このうち「ワンクリック不正請求」に関する相談が935件(7月は805件)と過去最多を記録、「セキュリティ対策ソフトの押し売り」行為に関する相談が15件(7月は5件)、Winnyに関連する相談が4件(7月は3件)、「情報詐取を目的として特定の組織に送られる不審なメール」に関する相談が2件(7月は1件)などとなっている。http://www.ipa.go.jp/security/txt/2010/09outline.html