日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)東京SOCは8月27日、CMSの脆弱性を悪用する攻撃を多数確認しているとしてレポートを公開している。CMSを利用したWebサイトでの代表的な被害事例には、SQLインジェクションによるデータベース情報の漏えいや、リモートからコマンドを実行されて不正なツールをインストールされるなどが挙げられ、多い日には1日に2万件もの攻撃を検知している。特にフリーで公開されているCMSが狙われる傾向にあるという。6月9日頃からは、フリーのCMS「e107」の0.7.20以前に存在する脆弱性を標的とした攻撃を多数確認している。この攻撃は、GoogleやYahoo!などの検索サイトを利用して攻撃対象とするWebサイトの一覧を作成し、これらのサイトに対し特殊なHTTP POSTリクエストを送信することでBotに感染させる。感染したBotは、攻撃者の準備したIRCサーバに接続し、攻撃者の命令を待ちうけるようになるというもの。2010年には、DedeCMSやJoomla!などが多く狙われており、WordPressやXOOPSなど有名なCMSも攻撃対象となっている。東京SOCでは、脆弱性情報を収集し、定期的なバージョン管理を忘れないよう呼びかけている。https://www-950.ibm.com/blogs/tokyo-soc/entry/cms_attack_20100827?lang=ja