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2018.09.21(金)

海外における個人情報流出事件とその対応 第204回 企業が晒されるソーシャルネットワーキングの脅威 (1)SNSを利用したMI6新長官夫人が情報を漏えい

7月に2009年上半期のセキュリティ脅威についての報告書を発表している。報告書の項目の1つは、"Web 2.0とソーシャルネットワーキング"というタイトルで、組織が直面する脅威についてだ。ソフォス発表から約1カ月後の8月6日には、ソーシャルネットワーキング(SNS)サイト、

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7月に2009年上半期のセキュリティ脅威についての報告書を発表している。報告書の項目の1つは、"Web 2.0とソーシャルネットワーキング"というタイトルで、組織が直面する脅威についてだ。ソフォス発表から約1カ月後の8月6日には、ソーシャルネットワーキング(SNS)サイト、TwitterとFacebookがDDoS攻撃を受けてダウンしたが、今回はSNSに潜む、セキュリティ脅威について見てみよう。

 ソフォスの報告書によれば、多くの組織にとって、スタッフの生産性を上げることは、常にプライオリティのトップだ。そして、ソーシャルネットワークへのアクセス管理が重要視されていた。さらに、Facebookなどでスタッフが費やす時間だけでなく、(SNSへアクセスすることで、組織における)システムの処理能力も低下させている恐れがあるとしている。

 最近になって、SNSからの悪意ある攻撃や、従業員が重要な個人および企業のデータをオンラインで明らかにするリスクについても、組織では警戒を強めている。ソフォスの調査によると、従業員がSNSを通じて過剰な量の個人情報を伝えており、さらには企業のインフラと、そこに保存されている極秘データを危険に晒していることを、63%のシステム管理者が懸念している。

●MI6新長官の情報を夫人が漏えい

 ソフォスでは、SNSからの極秘情報漏えいのリスクは、6月に明らかになったMI6の関係者の情報が流出した事件でも確認されたとしている。現国連大使で、11月にイギリス情報局秘密情報部の長官に就任することが決まっているJohn SawersのShelley夫人がFacebookに画像や個人情報を掲載したことが問題となったというものだ。

 事態を報じた『Daily Mail』によるとShelley夫人はアカウントにプライバシー上の保護を行っておらず、ロンドンのオープンアクセスネットワークを選択した、2億人のユーザが、夫人のページを閲覧することができた。

 Facebookの画像を見るとSawersが休暇を過ごす様子が判る。また、夫婦のロンドンにあるマンションの場所や、3人の子どもたちとSawersの両親の居場所など、家族の詳しい情報が流出した。

 他にも、上級外交官や有名な俳優をはじめとする、2人の交友関係も明らかにした。Sawersの義兄は、歴史小説家で、ホロコーストを否定する発言で物議をかもし出しているデイヴィッド・アーヴィングと関係があることも明らかになった。

 MI6の長官に就任が予定されている人物の家族、交友関係の情報が流出しことで、英国に悪意を持つ国やテロリストに悪用される恐れもある。夫人が"うっかり"していたことで、大事件に発展する可能性も指摘されている。

 『Daily Mail』は報道するとともに、外務省にも状況について連絡した。その結果、全ての情報はインターネットから削除された。連絡されて初めて削除されたことから、MI6、そして電波スパイを担当する英国政府通信本部を管理下に持つ外務省ともに、Sawersとその家族がどのような情報をネット上で流しているか、管理できなかったということになる。

 外務省職員は入省時にSNSの使用について、警告を受けるという。その一方で、Shelley夫人により情報が流出したことから、国連大使で安全保障理事会にも出席している、上級外交官のSawersが、SNSについて注意を怠っていたということになる。

 諜報機関であるMI6については、さらに厳しく秘密を守るようエージェントに徹底していて、最も近い家族以外には役割を明かしてはいけないとしている。Facebookにより情報が流出したことで、過去20年にわたり外交畑を歩いてきたSawersが、情報局、MI6の長官に就任することについて、適切な判断なのかという疑問の声が上がっている。

 『Daily Mail』では外務省に対して、外交官や職員にSNSの使用について警告を行ったか質問をしたが、回答を拒否されたようだ。他にも、MI6長官に任命される前に、家族がネット上に公開した詳細について、セキュリティチェックを行ったか、また義兄がDavid Irvingと関係があることを明らかにしていたかも質問したが、同様に回答されていない。

●SNSを通じてマルウェア感染

 SNSの脅威は、うっかりミスによる情報公開だけではない。ある調査結果では、4分の 1の組織が Twitter、Facebook、LinkedIn、および MySpace などのサイトを通じて、スパム、フィッシング、またはマルウェアの攻撃を受けていることも明らかにしている。

 7月にはTwitterのユーザがKoobfaceワームに感染している。アカウントをハイジャックされたユーザがTwitterにログインすると、偽の"つぶやき(投稿)"を送付して、感染を拡大していた。

 Koobfaceワーム感染については、PandaLabsがブログで状況を説明している。悪意あるつぶやきは…

【執筆:バンクーバー新報 西川桂子】
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