Microsoft Office Webコンポーネントとは、Officeで利用される機能(表、グラフ、データベース)をWebに表示するために利用されるもので、IEなどで利用されている。今回取り上げた脆弱性は、悪用されると、細工されたWebページの閲覧、HTMLメールの表示、またはメールの添付ファイルを開いた場合に、そのローカルユーザーと同じ権限が奪取され、リモートでコードが実行される可能性があるというもの。
検証では、Internet Explorer 7がインストールされたWindows XP SP3をターゲット環境として用意。細工を施したWebページへアクセスさせることで任意のコードを実行させている。その結果、リモート(CentOS)からターゲットへログインできることが確認され、ターゲットシステムを外部から操作可能なことが実証された。
影響を受けるシステムは、Microsoft Office XP SP3/2003 XP3、Office XP及び2003のWebコンポーネントSP3、2007 Microsoft Office system Service Pack 1用のMicrosoft Office 2003 Webコンポーネント、Microsoft Internet Security and Acceleration Server 2004/2006など。現在、修正プログラムはリリースされておらず、同社では同コンポーネントを無効化するか、脆弱性の影響を受けないブラウザの利用、怪しいサイトやメールを閲覧しないことなどを推奨している。