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2017.10.17(火)

情報セキュリティなんでも相談室 第8回 新型インフルエンザに対して、事前に何をしておけば良いですか?

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 パンデミック(世界的大流行)や新型インフルエンザの話題をよく見かけます。なんでもスペインかぜのような強力な感染力を持ち、感染者の何割もが死亡してしまうそうです。会社のシステムの根幹を担う情報システム部門として、新型インフルエンザに事前に備えておけるとしたら、何をすればいいでしょうか。教えてください。

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 今回のテーマである鳥インフルエンザや新型インフルエンザによるパンデミック(世界的大流行)ですが、この状態になったら原則「会社を休み、家族を守る」ということを頭に入れてください。

 日本ではパンデミックに対して、まだまだ社会的にも認識が低いために、その準備(心構え、会社体制、備蓄、予防)をおろそかにしている傾向があります。情報システム部門として、新型インフルエンザやパンデミックに備えるために、今から準備を始めましょう。

●パンデミックの影響と心構え

 WHO(世界保健機構)は、新型インフルエンザの発生段階を6フェーズに分け、各フェーズ毎に公衆衛生学的目標を定めています。現在の世界全体の状況はフェーズ3として分類されています。

最新のWHOフェーズ
http://www.who.int/csr/disease/avian_influenza/phase/en/index.html

 もし、フェーズ6になりパンデミックが発生したら、日本国内では数日のうちに数十万人から数百万人が感染・発症してバタバタと人が倒れます。病院はあっという間に満員となり、薬もすぐに底をつくでしょう。食料や日用品も不足し経済活動は麻痺します。

 また、電気・水道・ガスなどのライフライン、そして、交通機関、通信、治安などにも影響が出るかもしれません。流行が始まってから、約2ヶ月後に混乱はピークを迎え、その後も数ヶ月に渡って混乱は継続すると予想されています。餓えと社会パニックに直面し犯罪などの増加も懸念されます。

 つまり、仕事どころではないのです。自宅待機して混乱が過ぎ去るまではじっとしておきましょう。無理をして会社に出かけても、自分が感染してしまうか、他人に感染させるかだけで、個人的にも会社的にも何のメリットもありません。

●「健康管理に関するガイドライン」を作成して会社体制を整えよう

 情報システム部門に限らず、社員全体の健康管理が十分ではない企業は多くあります。健康診断の実施、保健室の設置など企業努力しているところもありますが、ほとんどの中小事業所では、「健康は自己管理」といった一方的な姿勢を社員に押し付けている経営者がほとんどです。

 先ずは会社全体の「健康管理に関するガイドライン」を作成するところから始めましょう。情報システム部門は、会社の要となる部門です。情報システムの担当者は、一般社員のそれよりも更に厳しい健康管理が要求されます。そこで、情報システム部として特に注意する部分や厳しくする部分をピックアップして、「情報システム部のローカルルール」を作ります。そして、説明会などを開いて、いざというときのために部署全員の理解を深めましょう。

 話し合うポイントは、新型インフルエンザが流行り始めたら、誰が(役割分担)、どのように(方法)、何を(最低限行う仕事)、どうするのか?を決めておきましょう。コンセンサスさえ取っておけば、パンデミックが起こった場合に迷わず「会社を休む」ことができます。

●フェーズ6発生!

 いわゆるパンデミックになった場合は、感染者と接触しないことが重要ですので、外出は原則禁止です。つまり、会社も学校もお休みですね。家に立て篭もりましょう。家族全員が外出禁止です。ペットにも気をつけてください。外に出さないか、家の中に入れないかどちらかにしましょう。

 また、外出できないわけですから、最低限の水、食料、日用品、薬などを備蓄しておきましょう。備蓄は多ければ多いほどよいのですが、新型インフルエンザの蔓延で最低2週間ほど、大規模なパンデミックの場合は最低2ヶ月分ぐらいは備蓄が無いと安心できないという専門家もいます。

●日常の予防

 有事ばかりではなく、日頃から風邪などを引かないように、手洗い、うがい、マスクの着用、体を冷やさないようにしましょう。また、予防接種は必ず受けるようにしましょう。一般的な風邪の予防になります。そして、体力や免疫力があると肺炎などの二次感染が防げますので、日頃より適度な運動、十分な睡眠、そしてバランスの良い食事を取るように心がけましょう。自分が健康でなければ、家族はもちろん、会社を守ることだってできません。

厚生労働省・個人及び一般家庭・コミュニティ・市町村における感染対策ガイドライン
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/09-12.pdf

●海外出張の前に情報入手!

 海外出張する時には、先ず、その国に今どのようなリスクがあるのか、外務省の海外安全ホームページで確かめましょう。

http://www.anzen.mofa.go.jp/

 もし、出張先や世界で感染症に関するリスクが発生しているのであれば、国立感染症研究所の感染症情報センターでより詳細の情報を入手してください。

http://idsc.nih.go.jp/index-j.html

 新型インフルエンザが発生した国、もしくは隣国へは原則出張しないという会社としてのルールが必要です。「危うきは近寄らず」です。また、出張時に感染症のリスクが無いとしても、外務省の海外渡航者のための鳥及び新型インフルエンザに関するQ&Aを一読しておくことをお薦めします。

http://www.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/sars_qa.html

●新型インフルエンザの発生地域から帰国

 また、出張中に入国した国が新型インフルエンザの発生地域へ指定された場合は、帰国時に、厚生労働省の検疫所が定めた下記の手順に従い行動する必要があります…

【執筆:せきゅバカ一代】
<執筆者略歴>
セキュリティ業界で15年。
現在は某セキュリティ会社の社長を勤める。
自ら世界中を駆け巡って新技術を収集している。

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