Black Hat USAの参加者には、いくつかのネットワーク回線が用意されている。一つは参加者全員に無料提供のWi-Fi。このWi-Fi回線には、今年からWall of Sheepというプロジェクトのメンバーがトラフィックをモニターし、平文のトラフィックをログにして、一般公開している。Wi-Fiの安全性の低さを身をもって実感させ、参加者にさらなるセキュリティーの処置を促す策だ。
しかし、プレスが使うのはプレスルームにある有線のネットワーク。こちらはWall of Sheepの対象にはなっておらず、Black Hatのスピーカーも、プレス担当者も使っているプライベートなネットワークだ。コンファレンスを取材している記者が「安全である」と仮定しても当然だ。
では何故、そのプレイベートなネットワークが盗聴されていたかというと、フランスのGlobal Security MagのMauro Israel記者が、「古典的なMan in the Middle攻撃(BlackHatの主催者による解説)」でもって、プレスルームのスイッチに接続した自分のラップトップにLANのトラフィックをリルートし、それをCain & Abel というネットワーク・モニタープログラムで記録していたからだ。Mauro Israel記者はWall of Sheepのメンバーにそのログを渡して公開しろと迫ったが、Wall of Sheepはそれを拒否。たまたまそこに居合わせたTGDailyの記者がIsraelのラップトップのスクリーンの写真をとり、これを即座にブログにしてしまった、というのがそのいきさつ。
【関連リンク】 Black Hat公式サイト http://www.blackhat.com/ TGDaily "Black Hat friendly fire -press on press hacking" http://www.tgdaily.com/html_tmp/content-view-38790-108.html TGDaily "Reporters booted from Black Hat for hacking" http://www.tgdaily.com/html_tmp/content-view-38794-108.html CNETの記者の経験談 http://news.cnet.com/8301-1009_3-10011157-83.html eWeekの記者の体験談 http://www.eweek.com/c/a/Security/How-I-Got-Hacked-at-Black-Hat/ ── ※ この記事は Scan購読会員向け記事をダイジェスト掲載しました 購読会員登録案内 http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?w02_ssw
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