SCAN DISPATCH は、アメリカのセキュリティ業界及ハッカーコミュニティから届いたニュースを、狭く絞り込み、深く掘り下げて掲載します。──「24c3」というハッカー会議が2007年12月21日からベルリンで開かれた。これは世界で最も歴史が古いハッカー・グループであるドイツの「Caos Computer Club」が毎年開いているコンファレンスで実に24回目の開催にあたる(Chaos Comunication Congress + 24 = 24c3)。さて、24c3で一番話題を呼んだのが、全世界で1,300万台以上普及しているといわれる任天堂の家庭用ゲーム機「Wii」のクラッキングだ。ちなみに、米国ではWiiは未だに品不足で、クリスマス・プレゼントのための長蛇の列が、去年末にも見れらたほどの人気品である。YouTubeにもこのプレゼンテーションの模様がポストされ、たいそうなヒットを稼いでいる。プレゼンをしたのはハンドル名Brushing。彼へのインタビューをゲーム関連のニュースサイト「TehSkeen」がいち早く報道している。TehSkeen管理者のBrakkenの許可がおりたので、その内容を紹介しよう。Brushingによると、Wiiのクラッキングのプレゼンは、事前に用意されたものではなかったようだ。それは、まだ発表段階までいっていないコンセプト実証であるためで、Brushingの友達のmistのプレゼンのコマに同乗した形で行われた。Brushingはtmbincらと一緒に、Wiiのクラックを数ヶ月研究し、Wiiのデータを解読し、ネイティブのアプリケーションを走らせる方法を探していた。いくつかアイデアはあったようだがどれもうまくいかず、焼いてブートして途中でフリーズしたDVDが数十枚にも及んだそうだ。ところが、プレゼンのわずか30分ほど前にやっとデモできる状態になったため、発表を決行したという…【執筆:米国 笠原利香】【関連リンク】TehSkeenhttp://www.tehskeen.com/Interview with teh Wii Exploit Authorhttp://www.tehskeen.com/forums/showthread.php?p=23646&posted=1Grand Idea Studios(Joe Grand氏)http://www.grandideastudio.com/──※ この記事は Scan購読会員向け記事をダイジェスト掲載しました購読会員登録案内http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec