Pマーク、ISOコンサル現場の声 〜誰も教えない個人情報保護「現地審査の傾向」vol.5 | ScanNetSecurity
2024.04.27(土)

Pマーク、ISOコンサル現場の声 〜誰も教えない個人情報保護「現地審査の傾向」vol.5

プライバシーマークやISO27001などの認証取得のコンサルティング業務の一線で活躍するコンサルタントの、現場の生の声をお届けするコラムです。
(※このコラムはJMCリスクマネジメント社Webサイトからの一部抜粋です)

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プライバシーマークやISO27001などの認証取得のコンサルティング業務の一線で活躍するコンサルタントの、現場の生の声をお届けするコラムです。
(※このコラムはJMCリスクマネジメント社Webサイトからの一部抜粋です)

株式会社JMCリスクマネジメント
マネジメントシステムコンサルタント
浦名 祐輔
http://rm.jmc.ne.jp/service/pm/p_column28.html

皆さんこんにちは。今回のテーマは、「現地審査の傾向 vol.5」です。実際に現地審査で指摘された項目をご紹介しますので、自社の規程作り、運用などに役立てて頂ければと思います。

■指摘事項
リスクの認識、分析及び対策(3.3.3)
「個人情報台帳」に登録された個人情報は、「リスク分析シート」で個人情報のライフサイクルに沿って、「リスク対策」「残存リスク」などのリスクが認識され、分析されている。
しかしながら、「リスク分析シート」に特定した個人情報には、「リスク対応策」「残存リスク」についてリスク認識が明示されていないものがある。また、リスク対応策を規程に反映していないものがある。

■解説
今回はリスク分析に関する指摘事項ですね。適切な個人情報保護対策は適切なリスク分析が実施できてはじめて可能になりますから、審査でも重点的に見られる箇所ですね。

さて、では要求事項のおさらいからしてみましょう。簡単に言うと、自社で保有する個人情報を洗い出したら、それらについてどのようなリスクがあるか洗い出し、それらリスクを軽減する対策を立てましょうという要求事項です。 プライバシーマークのリスク分析で特徴的なのは、“個人情報のライフサイクル”に沿ったリスク分析をするところです。すなわち、個人情報の取得時、利用時、保管時、移送時、廃棄時にどのようなリスクがあるかというのを考える必要があるということです。

では、要求事項の解説はここまでにして、今回ご紹介する指摘事項について、
その背景、改善策について解説しましょう。

まず、「リスク対応策、残存リスクについてリスク認識が明示されてない」という指摘ですね。文面だと何を言っているかさっぱり分かりませんでしたが、お客様に審査時のやりとりを教えて頂いて分かりました。
要は、お客様がリスク分析で使っている「リスク分析シート」の「リスク対応策」欄、「残存リスク」欄にブランクがあるとのことでした。それがダメだと、それだけのことです。
リスク分析の様式は会社それぞれですが、どの会社もほぼ間違いなく「リスク対応策」欄と「残存リスク」欄を設けていると思います。

皆さん、それらの欄に空欄は残ってませんか?特に残存リスクについては、「全部埋めるとリスクが多く残ってそうで、印象が悪くなるのでは?」とか、「全部埋めるのが面倒くさい」などの理由でブランクにしていると、審査員によっては指摘事項になります。プライバシーマークでは、『リスクはゼロにならない』という前提が…

【執筆:浦名祐輔】

※このコラムはJMCリスクマネジメント社Webサイトからの一部抜粋です。コラムの全文は、同社下記情報サイトから利用可能です。
http://rm.jmc.ne.jp/service/pm/p_column28.html
《ScanNetSecurity》

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