「無線LANとWebメールの盲点に気をつけろ!」(1) その攻撃手法 | ScanNetSecurity
2024.04.25(木)

「無線LANとWebメールの盲点に気をつけろ!」(1) その攻撃手法

● はじめに

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● はじめに

ユビキタスネットワーク社会が到来し、『いつでも、どこでも、何でも、誰でもアクセスが可能』なネットワーク環境が構築された。その背景には、あらゆる操作がWebベースで行われるようになったことが挙げられる。その成功例として、GoogleやYahoo!などのサービスがある。これらのサービスの特徴は、アカウントをひとつ作成することで、インスタントメッセンジャー、カレンダー、Blog、地図、アルバムなど様々なサービスが利用出来きる。さらに、最近ではこれらのサービスはモバイルからも利用でき、益々便利になった。

このような社会的背景もあり、Webメールをメインのアドレスとして利用するユーザが増加したように思う。その結果、オンラインバンキングのアカウント情報、通信販売の購入履歴、仕事のメールなど、あらゆる情報がWebメールボックスに蓄積されることとなった。Webメールは、Webが閲覧可能な環境であれば、利用可能であるため非常に便利だ。しかも、最近では様々なサービスと連動しており、複数のアカウント情報を管理する手間が省けるという利点もある。

しかし、欠点もある。例えば、WebアプリケーションにXSSの脆弱性が発見されることも珍しいことではなく、Yahoo!メールに至っては、ワームが登場したこともある。この場合、開発者サイドが対応してくれるまでは、リスクを抱えながらの利用となる。

また、現在の多くのWebメールサービスでは、様々な理由で暗号化対策がSSLを認証でしか利用していないものや、必要以上にcookie情報の有効期限が長いものもあり、cookie情報さえ入手することが出来れば、容易にメールボックスの閲覧が出来てしまうものも少なくない。しかも、現在サービスによっては、IMの会話履歴、スケジュール、写真などまで閲覧出来る。

Webメールはその名の通り、一般的にWebサーバ上でデータ管理を行っており、そのサーバへは誰からもアクセス可能だ。このようなアクセス制御の甘い状況を犯罪者達が指をくわえて見ているわけがない。そのハッキング技術はさほど難しいものではなく、個人はおろか、Webメールを主に利用している中小企業にとっては大きな脅威となると憶測することができる。

実際に、Webメールアカウントのクラッキングは様々な形で行われている。特に近年、進歩しているのが、Webメールアカウントのクラックツールだ。代表的なツールにより、簡単にアカウントがクラックされる様が、YouTubeでデモンストレーションを見ることが出来る。

Gmail Account Hack in FEW SECONDS !(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=sShIJB0MMr8

攻撃者の目的の多くは、他人のメールを読むことだけでなく、メールに含まれるオンラインバンキングや、オンライントレーディングの情報、企業のインサイダー情報、個人情報など金銭に結びつく情報を得ることだ。これらの情報を得ることで、攻撃者はこっそりと金銭を入手することも可能であるし、ユーザを脅迫することも可能となる。そういった意味では、ITが現実社会のセキュリティにも影響を及ぼし始めているといっても過言ではない。

そこで、本稿では比較的身近なWebメールへのセキュリティについて、どのような攻撃が考えられ、対策を打つべきかを解説したい…

【執筆:二根 太】

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