企業の財務処理に関わるシステムには、ITインフラ部分とアプリケーション部分、更に広義ではアプリケーションに対するユーザー処理(業務プロセス)まで含まれます。IT統制ではインフラとアプリケーション部分の全社的方針を定義するIT全社的統制、インフラとアプリケーションの開発や運用、セキュリティ、外部委託を定義するIT全般統制、ユーザーインタフェイス部分の制御や業務システム自体の処理の信頼性を高めるIT業務処理統制が求められています。IT統制を実施するに当たっては、まず最初に現状分析を実施する必要があります。大多数の企業で何らかのIT統制は働いているはずですから、体制を構築する前に現状の統制状況を把握しておくことでその後の事務負荷を軽減できると考えられます。現状分析フェーズでは、文書化状況と運用状況を中心に整理をしていきます。現状でも財務処理は稼動しているわけですから、システムそのものに問題があるわけではないのですが、今回のIT統制ではシステムが正常に作動しているだけではなく、それが統制状況にあることが求められているのです。もう少しわかりやすく説明しましょう。例えば…執筆:中田 匡紀】株式会社ブリングアップ 取締役兼最高執行責任者 http://www.bringup.co.jp/ ──この記事には続きがあります。全文はScan Security Management本誌をご覧ください。◎有料版Scan申込> http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m02_ssm