トレンドマイクロ株式会社は9月7日、2006年8月度のウイルス感染被害マンスリーレポートを発表した。発表によると、8月のウイルス感染被害の総報告数は8,393件で、先月の7,328件より千件ほど増加している。これは、企業や学校が夏期休暇の時期であったため、個人からの報告が増加したためと同社ではみている。感染被害件数はスパイウェア「SPYW_GATOR」が201件と先月と同数で引き続き1位、2位にはトロイの木馬である「TROJ_AGENT」が180件、3位には145件でワーム「WORM_RBOT」がランクインした。8月には、ジャストシステムのワープロソフト「一太郎」のセキュリティホールを悪用するウイルスが確認され、話題を呼んだ。Microsoft Officeなどのセキュリティホールを悪用するウイルスはこれまでも数多く登場しているが、日本産のソフトウェアである「一太郎」が狙われたのは初めてとなる。最近の不正プログラムの傾向として、不特定多数を狙うマス型から特定の標的を狙うスピア型への変化が大きな特徴であり、今回の「一太郎」の件もそれに類するもの。利用される範囲が限定的なソフトでも十分にターゲットとされる環境になってきたとしている。トレンドマイクロ:ウイルス感染被害レポート - 2006年8月度 http://www.trendmicro.com/jp/security/report/report/archive/2006/mvr060907.htm